2018/03/01(木)02:47
チキンハンバーグの詩 / 第3章 ~8~
鍋一杯に水を入れて、それがお湯になるのを待たずにチキンハンバーグを投入する!
そして冷蔵庫からご飯を出してレンジにセットしておく。
レンジに火を入れるのはハンバーグが十分に温まってからだ。
ガスコンロの火力に温め作業を任せて、私は再び机に向かう。
長考に入ったときは、下手にそこから脱出しとうとはせずにどっしり時間をかける気持ちで臨む。
この方が返っていい結果を得られることも、これまでの経験で知っている。
なので自分のレポートを最初から読み返してみる。
どこかに長考脱出のヒントが隠されているかもしれないからだ。
原稿用紙12~3枚目辺りまで読んで「あッ!」と気づいた。
ちゃんを布石を打っているではないか!
この布石さえあれば、私の今回の論はしっかりとした説得力を維持しつつ完成できるではないか。
俺は何を迷っててん!と自分にツッコんでしまった。
書く前にちゃんとプロットを用意していないからこうなるのだ。
しかしプロットを用意してしまうとそれ以上の文章が完成することもないので、私は文字でプロットを用意しない。
ペンを走らせれば走らせるほど、頭の中に描いた以上のものが出来上がっていく様が私にとってたまらなかった。
ここで息を吹き返した私のペンは、一気呵成に原稿用紙文字を並べたてた。