セミナーのご報告
去る3月30日にお客様であるA社のセミナー講師をさせていただいた。テーマは『報徳仕法に学ぶ経営の本質』である。 A社はお客様に最新の技術情報と経営情報を提供するために、このセミナーを企画した。セミナーの会場費や講師料、土産代まで、会社持ちであるので通常はこのようなことはしない。しかし、A社は敢えてするのである。これに私は『推譲』を見たのである。 二宮尊徳の仕法の中で一番大切なものといえば『推譲』ではないか。これは、利益を(自分も含めて)他に譲るという思想である。現在、勝ち組・負け組などといわれているが、要は勝ち組が儲けた利益をどのように社会に還元していくかによって、社会の枠組みも変わっていくはずである。 尊徳は、仕法として、積小為大や分度などを唱えて利益を計上することの大切さを説いた。推譲するにも、利益がなければならないからである。 ある意味では、利益を儲けることは誰にでもできる。しかし、その利益の使い方によって、その人の品格・品性が表れる。 経営者たるべきものどんどん儲けて、それを社会に還元していきたいものである。