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近大で学生ら2千人黙とう
-------------------------------------------------------------------------------- 2005/05/03 尼崎JR脱線事故で学生三人が死亡した近畿大(大阪府東大阪市)で二日、学生ら約二千人が黙とうをささげ、冥福を祈った。 三人は、法学部三年の下浦善弘さん(20)=神戸市北区、経営学部二年の濱端諒介さん(19)=西宮市、理工学部三年の木下和哉さん(22)=三田市。 この日午後零時半ごろ、学内放送の呼び掛けで学生らが中庭に集合。学園旗を半旗にして一分間黙とうした。 商経学部四年の山村典史さん(21)は「安全と思っていた電車の事故で、同じ大学の仲間が三人も亡くなった。将来の希望や家族のことを思うと、いたたまれない」と話していた。 近畿大は四月二十八日、既に死亡が判明していた下浦さんと濱端さんの二人を悼む集会を開いたが、その後、行方不明だった木下さんの死亡が確認された。 沿線の首長ら続々献花 -------------------------------------------------------------------------------- 2005/05/03 尼崎JR脱線事故で、白井文・尼崎市長と宝塚線沿線の川西、三田、篠山市、猪名川町の首長らが二日、現場を訪れ、沈痛な面持ちで献花台に花を供えて冥福を祈った。 白井市長は、悔やみの言葉を述べた上で、「事故発生直後に救助に当たった人や、恐怖や不安の中にいるマンションの住民らの心のケアに誠心誠意の対応をしたい」と強調。柴生進・川西市長は「市内で十八人という、阪神・淡路大震災を上回る犠牲者を出したことは痛恨の極み」と語った。 十五人が犠牲になった三田市の岡田義弘市長は「残された人のことを思うと心が痛む。事故は完全に人災」と訴えた。瀬戸亀男・篠山市長は「一番安全だと思っていた電車でこんなことが起こるなんて、想像だにしなかった」と言葉を詰まらせた。真田保男・猪名川町長も「どこに問題があるのか、徹底究明をしてほしい」と話した。(石沢菜々子、段 貴則、黒川裕生) 尼崎脱線事故 運転席で非常ブレーキ 運転士操作か調査 ![]() 尼崎脱線事故について報告する国交省鉄道事故調査委員会の(左から)佐藤泰生委員と福本秀爾事務局長=国交省で2日午後5時5分、塩入正夫写す 兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は2日、事故を起こした車両の運転席のブレーキレバーが「非常ブレーキ」の位置まで押し込まれていたと発表した。非常ブレーキは、車両の連結部分が外れた場合にも作動する。衝突の衝撃でレバーが押し込まれた可能性もあり、事故調は、死亡した高見隆二郎運転士(23)が操作したか詳しく調べる。 ブレーキレバーは運転席右側にあり、レバーを9段階で前方に倒していくと段階的にブレーキが効く仕組み。先頭車両の運転台を調べたところ、レバーは一番奥の非常ブレーキモードになっていたという。 また事故調は、車両が激突したマンションの約60メートル手前から、左側レール上(幅約6センチ)には、外側に車輪で強くこすったような細い傷跡があることも明らかにした。傷跡は数十メートルにわたり、断続的に続いていた。事故調は、車両が左側に傾いて片輪走行状態になったために出来た傷跡とみている。 専門家によると、カーブで速度超過が大きい場合、非常ブレーキをかけると、車輪の内外でブレーキの利き方に差が生じる。外側車輪の方がよく利き、車両がカーブの外側に向かって脱線しやすくなる。今回の事故車両は、制限速度を約30キロ上回る100キロ前後でカーブに進入しており、速度超過による遠心力で、立っていた乗客が左側に押しやられた結果、車両のバランスが崩れ、脱線を招いた可能性が指摘されている。 一方、事故現場は、97年3月に開通したJR東西線に合わせ、半径600メートルから半径300メートルに線路が付け替えられていた。この日会見した事故調の佐藤泰生・鉄道部会長は「どのような考えで変更されたかも調査対象になる」とし、付け替えの際のJR西日本の安全基準などについても詳しく調べる考えを示した。【川辺康広】 (毎日新聞) - 5月3日10時32分更新 尼崎脱線事故 先頭車両が敷石の上を飛びマンションに激突 ![]() 列車が脱線した付近のレールを調べる兵庫県警の捜査員=兵庫県尼崎市で2005年5月2日午後2時17分、大崎幸二写す 兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、快速電車の先頭車両が脱線直後に線路脇の敷石(バラスト)の上を飛んで、マンションに突っ込んでいったことが2日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べでわかった。時速100キロ超で右カーブに入り、ほぼそのままの猛スピードで脱線した衝撃で先頭車両が浮き上がり、左に傾いた状態で空中を数十メートル滑空したとみられる。先頭車両はモーター付きの2、3両目より6~9トン軽く、押し出された可能性もあり、事故車両について詳しい調査を進める。 また、現場付近に先頭車両の車軸が落ちているのが見つかった。脱線時の衝撃で外れたのかどうか調べている。 事故調によると、マンションの約57メートル手前の枕木に最初の脱線痕があり、その先の枕木3~4本にも痕跡が残っていた。先頭車両はこの付近で脱線したが、枕木の外側にある敷石などに車両が滑走した痕跡は確認されていない。一方、マンション直前の地面には車両が通った形跡があった。 先頭車両の乗客は「突然車体が外側に傾き、浮き上がったように感じ、マンションが目の前に近づいてきた」などと話しており、滑空を裏付ける証言とみている。 一方、快速電車の5両目と7両目から回収したモニター制御装置の記録で、脱線直前の速度が時速108キロだったことが2日、県警尼崎東署捜査本部の調べで分かった。速度は非常ブレーキが作動した5秒前から、記録されるようになっている。捜査本部は事故当日の先月25日に5両目、28日に7両目から装置を回収し、解析を進めていた。 (毎日新聞) - 5月3日10時32分更新 尼崎脱線事故 死因の大半「多発外傷」 ほぼ全員が即死 ![]() 現場付近に設けられた献花台では、夜遅くまで献花する人が絶えなかった。悲しみに耐え切れずうずくまる女性(左端)と祈る男性=兵庫県尼崎市で2005年5月2日午後7時半、小関勉写す 兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、死亡した乗客の大半が体の複数の部分に重大な傷を負う「多発外傷」状態だったことが2日、検視を行った兵庫県監察医務室のまとめで分かった。「直接の死因を特定するのが困難なほどだった」という。脱線後、先頭車両が線路脇のマンションに衝突して停止するまでのわずかの間に座席から放り投げられるなどし、何度も体に強い衝撃を受けたためとみられ、事故の衝撃の大きさを改めて裏付けた。 同医務室は今回の事故で、死亡者107人のうち100人の死亡診断書を作成。ほぼ全員が即死で、直接の死因は▽脳挫傷など頭部の損傷39人▽胸腹部内の出血・損傷20人▽圧迫による窒息19人▽けいつい損傷14人▽骨盤骨折8人、だった。 詳しく調べたところ、大半の死亡診断書に全身に衝撃や圧迫、打撲を受けたことをうかがわせる所見があったことが判明。死因が「窒息」とされた死者にも骨折や打撲の跡があり、脳挫傷だけでなく、胸郭(かく)変形、骨盤骨折などとされた人もいた。 検視は、同医務室に所属する監察医5人が手分けして現場近くの遺体安置所などで行った。死亡診断書をまとめた長崎靖・監察医務係長は「転落などによる一般的な多発外傷は衝撃が一方向だが、今回は多方向からの衝撃を受けた人が多かった」としており、今後、当時のデータを収集して乗客がどのような物に衝突したのかなどを詳細に分析することにしている。 【ことば】多発外傷 同時に2カ所以上の部位に、生命に危険を及ぼすような外傷を負うこと。小さな傷が無数にある場合や、手足の骨折などは含まれない。車にはねられた歩行者や、高所からの転落、大規模な爆発事故に巻き込まれたケースなどが想定される。救急医療患者の典型的な症例の一つだが、脳外科、整形外科など複数の専門医が必要で、診断や治療は困難を伴う。 (毎日新聞) - 5月3日10時32分更新 遺留品など問い合わせ 窓口回線を増設 JR西 -------------------------------------------------------------------------------- 2005/05/03 JR西日本は二日、尼崎JR脱線事故で、車内に残された手荷物を引き渡す窓口の名称を、「お客様のお持ち物・お問い合わせ窓口」に変更し、電話回線を増設した。荷物は尼崎市内に保管している。 フリーコールTEL0120・242・279 従来の番号も継続する。TEL06・6481・1100、1005、1039、1040(毎日午前八時―午後十時) 新型ATSの工事再開=脱線事故の福知山線-JR西 兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、JR西日本は3日、事故で中断していた同線への新型列車自動停止装置(ATS-P)の設置工事を再開した。当初計画では連休中は工事を中断し、6月末までに完了する予定だったが、事実上の前倒しとなった。早期に完成させたいとしている。 (時事通信) - 5月3日11時1分更新 3割126人、今も入院 負傷者追跡調査 -------------------------------------------------------------------------------- 2005/05/03 尼崎JR脱線事故で、発生から一週間がたった二日現在、負傷者四百六十人のうち少なくとも三割近い百二十六人が入院し、八人が集中治療室で治療を受けていることが、神戸新聞社の調べで分かった。全身の複数の部位を骨折した重症患者が多い。最多の三十人が入院している兵庫医大病院では「体の何カ所にも強い力がかかったとみられる。あちこちをぶつける転落事故の負傷者に酷似している」と指摘している。 兵庫県警によると、病院で治療を受けたのは四百六十七人、うち七人が死亡し、現在の負傷者は四百六十人(男性百七十人、女性二百九十人)。内訳は、重傷百四十九人、軽傷三百十一人。 神戸新聞社は二日、患者を受け入れた県内と大阪府内の計四十九病院のうち、連絡の取れた四十五病院で入院患者数を聞き取った。それによると、三十病院で計百二十六人(負傷者の27・4%)が今も入院中で、うち六病院の計八人は二十四時間体制で全身管理を行う集中治療室で治療を受けていた。兵庫医大病院では、入院している三十人の大半が複数部位に及ぶ重症の骨折で、一部に頭部や内臓を損傷した患者もいるという。 同病院救命救急センターの丸川征四郎部長は「一カ所に力がかかっただけで起こり得ないような、離れた部位の骨折もある」と説明。「骨折が臓器の損傷につながることもある。患者搬送の直後から、一カ所の骨折にとらわれず、ほかの部位にも骨折がないか注意していたため、比較的スムーズに治療が進んでいる」と話す。 また、体の一部が長時間圧迫されて筋肉が壊死し、救出後に全身に毒素が回るクラッシュシンドローム(挫滅症候群)の患者は、確認できただけで四病院の計六人。このほか、脳挫傷や頚椎(けいつい)損傷などで意識が戻らない患者がいるといい、懸命の治療が続いている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年05月08日 10時59分36秒
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