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カテゴリ:教学 基礎講座
釈尊最初の説法 四諦 ―苦からの脱却― つづきです。 ◎ 四種の四諦 この四諦の法は、御書に 「声聞の四諦・縁覚の十二因縁・菩薩の六度」(諸法と法華経と難易の事 全集九九二頁) と仰せられるように、 声聞が見思の惑を断じて阿羅漢果を得るためのもので、いまだ真実を顕さない小乗教の法門です。しかし天台大師は、四諦の法は、苦を脱却する因果の法という点において、仏教全般に通じる根本法理であるとして、蔵通別円の四教にそれぞれ四諦を立てました。 これが「四種の四諦」です。いまその名目を挙げてみますと、 (1)生滅の四諦(蔵教) 四諦因果の諸法に生あり滅ありと説く。 (2)無生の四諦(通教) 迷語の因果はともに空無であり、実の生滅はないと説く。 (3)無量の四諦(別教) 界内(六道)と界外(四聖界)にわたる四諦の法門は無量であり、菩薩の修学するものと説く。 (4)無作の四諦(円教) 法界の真実相は煩悩即菩提・生死即涅槃であり、断証の造作を離れたものと説く。 このように、衆生の苦を解決するために説かれた仏教といっても、その教義は経典によってさまざまです。 日蓮大聖人は『御義口伝』に、 「妙法に値い奉る時は八苦の煩悩の火自受用報身の智火と開覚するなり」(同 七二六頁) と仰せられ、さらに 「妙の一字の智剣を以て生死煩悩の縄を切るなり」(同 七四六頁) と指南されています。 すなわち末法における真実の解脱は、文底の大法たる大御本尊を受持し奉り、信心に励む以外にないのです。 (大白法・370号) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年08月06日 21時22分41秒
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