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顕正会 『叱狗論』

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2009年11月01日
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カテゴリ:教学 基礎講座
 

大乗非仏説論

 

 

 

 仏教を非難する説として古来、小乗経典のみが釈尊の本当の説法であり、法華経などの大乗経典は仏滅後、四、五百年頃より、誰かによって作り出されたものであるという、いわゆる「大乗非仏説論」があります。

 

 

 

  ◇ 非仏説論のおこり ◇

 

 

 釈尊の滅後百年頃、インドのマトラ国に大天(摩訶提婆)が出現して、当時の仏教界、いわゆる小乗教団は釈尊の本意から逸脱していると非難しました。大乗経典が仏説ではないという説は、この大天の小乗仏教に対する非難から始まったと言われています。その後、馬鳴・龍樹・提婆の時代を経て、仏滅後八、九百年頃の無著・世親の時代には、仏説・非仏説論をめぐって大乗と小乗の対立が顕著になりました。

 

 

 

 

  ◇ 日本における非仏説論 ◇

 

 

 中国においては大乗非仏説論はほとんど見られませんでしたが、日本では江戸中期に、富永仲基の「出定後語」や、服部天游の「赤裸々」、国学者の平田篤胤の「出定笑語」などに大乗非仏説を発表され、国学者や神道学者による、仏教攻撃の大きな原動力となり

ました。

 

 これら大乗非仏説論者の主張は、次の三点に要約されます。

 

 

•一、原始仏教(小乗)の思想が、時代を経るにしたがって、より高度な大乗思想に発展した。

 

•二、小乗経典の簡単な言葉が、次第に高度な意味の言葉に作り変えられて大乗経典となった。

 

 

•三、釈尊滅後の天才が仏の霊感によって大乗経典を作った。

 

 

 これらの非仏説論に対して明治以後になると、仏教学者の間に、歴史学文献学によって大乗仏説を証明しようという動きが出てきました。

 

 

 その代表的なものに、村上専精の「仏教統一論」、前田慧雲の「大乗仏教史論」、伊藤義賢の「大乗非仏説論の批判」、姉崎正治による法華経信仰者としての立論などがあります。

 

これらはいずれも非仏説論者を論破するのには十分な立証はできませんでした。

 

 

 

  ◇ 仏説論の要旨 ◇

 

 

 一、口伝による伝承方法

 

 このような非仏説の論議が起こる原因は、どの経典も釈尊自らが書かれたものはないということです。

 

 

 経典には二つの成立形態があります。一つには釈尊の滅後、弟子たちが大勢集まって編集したもの。(経典の結集)もう一つは釈尊から聞いた教えを師匠から弟子に、更にその弟子に伝えるという口伝形式によったもの。前者が小乗経典、後者が大乗経典です。

 

 

 この口伝を疑って、科学的文献学のみによって、仏説か否かを解明しようとする者には、大乗経典は仏説とは認め難いかもしれません。しかし、当時のインドにおいては、暗誦や口伝による伝承が一般的な方法でした。ましてや不妄語戒(いつわりの言葉を禁ずる戒)を守る人にとって、口伝による伝承は正確で純粋なものでなければならなかったのです。

 

 

 二、小乗・大乗の区別の存在時期

 

 

 「小乗」の語は大乗側より原始仏教をさげすむ意味の用語であり、もともとそのような言葉はなかったと非仏説論者は主張します。しかし、阿含経の中に「仏の境界や不可思議などのことは、小乗の知るところではない」との文や「大乗経は遠大な菩薩たちが用いるものであるから、これらは雑蔵しておこう」という文が見られます。

 

 

これらのことは、大乗小乗の区別は原始仏教時代から存在していたことを示しており、大乗経典は「雑蔵」の言葉のとおり、時至って世に出現したものといえます。

 

 

•三、小乗経典に大乗を内包

 

 

 仏の教説は、一語一語に深い意味があるため、同じ説法を聞いても機根によって、受け取る内容が異なる場合がありました。ですから、機根の熟した者は小乗の教えを聞いて、そこから大乗の悟りを得、それをそのまま仏の教えとして経典に残したこともありうることでした。

 

 

•四、地方・部派の多様性

 

 

 大乗経典に異本が多いのは、口伝によって伝承されてきたことと、その口誦がそれぞれの地方や部派の方言の違いによったためで、異本の存在は非仏説論者がいうような多くの人による創作の証拠などではないのです。

 

 

•五、教主の優劣

 

 

 非仏説論者は小乗教の四諦・十二因縁・八正道のみが仏の教えであるといいますが、これより優れた大乗の教えを説いた人は仏といわないのか、大乗を説く方を仏といわないならば、小乗を説いた釈尊も仏ではなくなります。故に小乗経が仏説ならば、それより高度な大乗経を説いた方も仏であるといえます。

 

 

 

  ◇ 天台の教相判釈 ◇

 

 

 

 経典の成立や発展経過は、単に歴史学文献学的に研究されれば事足りるものでもなく、歴史上の人物の哲学書や文学作品を研究することとも違います。

 

 

 仏の教えは三世にわたって一切衆生を教化し、救済するものであり、信仰と実践がなければ経典の真意や存在理由も理解することはできません。

 

 

 この意味において、天台大師が五時八教の判釈を立てられたことは大変重大な意義がありました。天台大師は法華経を中心として、仏教全体の綱格を明らかにし、小乗・大乗・実経の立て分けと従浅至深の関連性を説き明かしました。これは小乗経のみの教えでは真実の仏教ではないということを示唆しています。

 

 

 

  ◇ 大聖人の仏法より非仏説論を破折 ◇

 

 

 大聖人の仏法より大乗非仏説論を見るとき、次の二点から論ずることができます。

 

 

 第一点は、日蓮大聖人が末法に出現することは二千三百余年を隔てた「法華経」に予証されているという現実です。これは「法華経」が仏の悟りによって説き明かされた経典であり、現実世界に生きている経典であるということです。

 

 

 第二点は日蓮正宗における御本仏は日蓮大聖人であり、大聖人の御教示は御書として留められ、御法門の極理たる戒壇の大御本尊血脈相承は、今日まで連綿と継承されているということです。

 

 

 従って、大乗経典が釈尊の説か否かという議論は他宗と異なり、当宗にとっては直接関係ある問題ではないといえます。

 

 

(大白法第387号)






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最終更新日  2009年11月01日 19時26分14秒
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