テーマ:旅にでよう★(531)
カテゴリ:旅はいつだってワクワク♪
7時30分、相変わらずどんよりと暗いマヘ島ニューポートを出航。 乗客は1階の船室には私たち二人とセシルワがわずか10名足らず。 乗り込んだ外国からの観光客20名ほどは何故か皆、2階のオープンデッキに上がっていった。 バルバロンから峠を越えてヴィクトリアへ向かうバスのなかでもずっと気になっていたのは、本日の天候である。 朝、4時起床、6時20分にホテルをピックアップされたが、その間も空はどす黒く今日もセイシェルの夕陽ならぬ朝日を拝めなかった。 マヘ島を横断してほぼ中心部にあたる峠を通り過ぎる度、いつも青々とした海と空を称え愛想よく微笑んでいたセント・アン国立公園の島々も今朝はどす黒く海に映えている。 そして、マヘ島全体もどんよりした厚い雲が覆っている。 朝早くから荷揚げする貨物船が停泊する内港から、ニューカレドニアの象徴である南洋杉のような木々が鬱蒼と生い茂る入り江から外洋にでる。 島を抜けても黒雲だらけだ。 波も穏やかとは言えない。 安定感あるはずの双銅型の高速艇ですら、波をチャップンチャップン♪飛び魚のように走る。 波しぶきが打つ窓からずっとプララン島がよく見えている。 プララン島も厚い雲が覆っている。 「なんだか獄門島に行くみたいだな・・・・・・・」 まっすぐ進む船はときどき雨に打たれる。 「ここまで来てからに、今日までが・・・・・。まさかだけど、今日雨だと本当に泣きますよアタシ」 「まぁまぁ、雨もお天気のうちだから」 これまで人生で何度も聞いたことのある決してなぐさめにならない捨て台詞をさらりと言うハニー。 その頭の構造がよくわからない。 あ、また寝るし、ここででも。 グースカ寝る女に、女々しい男。 そういえば、うちのおぼきちくん長男もかわいそうな子だったな・・・・・・。 なんせ、幼稚園3年間、小学一年の春、これまでの人生で、遠足という遠足がすべて雨だったもんな。 でもいつも、―「教室でお弁当食べて、みんなと遊べた♪」―だったから、ま、いいか。 いつも、ボーッとしてて、そのくせ意味もなく前向きな長男がうらやましい(涙)。 ところで、さっきから船内の一番前にいるはずの私たちの前のドアを開け閉め行ったり戻ったりしているラテン系のおばあさんと男の子がいる。 おばあさんは、もともとの肌色かもしれないがまさに茶褐色で染めに染め上げた金髪。 そして、日本のエグイ・カワイイ♪系のピンクファッション。 船の揺れで目を覚ました眠気マナコのハニーに声かける。 「見て見て、あのおばあさん、すごい悩ましい格好で、もろシマラーみたいなファッションセンスやろ」 「お金持ちはだいたいああなんよ。この前側に特別室があるんだろ」 「あ、そうなんか!このドアの向こうはクルー室ではなく特等席。VIPさんご一行なんや。なるほど」 帰りも同じ便でこのおばあさんと若い坊やのコンビを見かけた。 相変わらずドアが開いたり閉まったり、その度二人が2階のデッキへ昇ったり1階売店でマフィンみたいなのを買ったりせわしことこのうえない。 彼女たちが動く度、「Cat Coco 」のクルー2名がうやうやしく付き添っているのがおかしかった。 「あんなにせわしなく動き回るんなら、たった1時間やそこいらのに特等席とる必要ないやんなぁ?(笑)」 「しかも特等席は往復食事付きらしいしね。パンフレットに載ってるよ」 「ええっーーーー?!」 話しがだんだん怖い方向に行きそうだ(笑)。 ラ・ディーグ島でも彼女たちを一度だけ見かけた。 港に着いて、彼女たちはすぐに去ったので目だったのだ。 島を訪れる大部分のひとが利用するレンタサイクルにも、オックス・カート(島独特のタクシー。牛がひく荷車)に乗らず、待機していた島にわずかしかないオンボロ乗用車(幌バス)で颯爽と去っていったのだ。 気を揉んだ空の按配だが、彼女たちの行動観察で、飽きることのないまたたく間の小一時間の旅だった。 いつの間にかプララン島上空の暗雲はインド洋の遠くどこかへ消え去り、真っ青な青空が広がっている。 その青さを映し出すように鮮やかなエメラルドグリーンの海だった。 プララン島の港がある湾内はホテルもしくは富裕層の所有らしき大型のクルーザー数隻がプカプカ浮かんでいる。 一本の桟橋があるだけの港に降り、待合所のようなところにこれまたクレオール・ホリデーのスタッフが待機している。 クレオール・ホリデーにしても同業他社さんにしても、いつも待ち受けているのは女性スタッフだ。 セイシェルの最も盛んな産業は観光業だが、観光業に携わる従事者の60%は女性らしい。 クレオール・ホリデーのお姐さん方はもちろんだが、先ほどの出稼ぎのフィリピン女性も含まれるのだろうか。 お姐さんから、プララン島までのチケットと交換して、こんどはプララン島とラ・ディーグ島の往復チケットを受け取る。 しばらくしてラ・ディーグ島行きのフェリーがプララン島から到着した。 いかにも離島間定期航路のような小さなフェリーだ。 宿泊先も少ない小さな島から朝早い便だからか、降りたひとはわずかだったが、乗り込むのはプララン島滞在の保養・観光客も合わさりほぼ満杯状態だ。 大部分を占める白人たちはまた誰もが競うようにデッキへ昇っていった。 2階デッキが足の踏み場もない、インドのムンバイのスラム状態なのに、1階船内は高速艇と同じく数名の地元民プラス私たちのみで(笑)閑散としている。 帰国して随分後に知った情報だが、「Cat Coco 」だと、2階のオープンデッキと冷房がガンガン効いたキャビンとでは料金が異なっていたらしい。 それぞれ42ユーロと57ユーロである。 キャビンは、正面に据えてあるテレビからインドの歌謡ショーらしい衛生テレビ番組がけたたましく耳障りだった。 約40分でラ・ディーグ島に到着だ。 プララン島とラ・ディーグ島は目と鼻の先なのに、高速艇と違いフェリーだからか案外時間がかかった。 小さな港には「地球の歩き方」に載っていた写真と同じように大型クルーザーやヨットがたくさん係留していた。 「すごいクルーザーがウジャウジャしとるな~」 「ほんとうの金持ちいうんは、自分で何処にでも行くんよ」 「ほほう、さっきのおばちゃんはエセ金持ちやと(笑)?さあ!これからは計画どおりの行動とるぞ。さっさとレンタサイクル店で自転車借りて見学して、ひと山越えて、ビーチや。世界一美しいビーチが君を待っている!」 「その前にちょっとトイレ探してくる」 「あのなぁ~・・・・・」 あのなぁ~、「計画どおり」ならぬ、「お約束どおり」はええから・・・・・。 つづく みーり、今週で3000g超えました!手足目もよく動かし元気です。 夜泣き・一日のリズムも落ち着きつつあり、ひと安心がまた増えました、ありがとう。 それにしても、ママに似てかわいい! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年06月21日 18時09分05秒
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