笑顔・睡眠・食事・運動を意識して過ごそう

2007/09/21(金)10:28

AS

()

1.遺伝することはあるが、ハッキリした経路がつかめてない。 2.妊娠中、出産時の障害が原因? 妊娠中毒症の発生率が高いとされてるが、一般的には妊娠中特に目立った事がなかったと言っていい。 しかし、出産時の異常の比率は高い。何か要因が目立ってるわけではないが、出産時、とくに分娩後期の危機的な出来事や、新生児期の問題があった事が、ASの子供のかなりの割合で記録されてる。在胎日数に比べて胎児が小さい事や、高齢出産(30歳以上)の割合が高い。脳(大脳)に損傷を与えるような妊娠中、出産時、乳児期早産の出来事が、ASを引き起こすかもしれない。 ASの原因は3つの可能性があると考えてる。1、遺伝的要因。次は、出産時の異常、そして3つ目は、脳に影響を及ぼす妊娠中の風疹や乳児期早産の脳炎や髄膜炎などへの感染。更に、ASのもう一つの原因としては、今後の調査結果を待たねばならないが、出産前か直後に特定のウイルスかバクテリアの感染が引き起こす可能性がある。 3.脳のどこかに機能不全があるか 前頭葉と側頭葉の部分に機能障害を示す証拠が増えてる。前頭葉の極めて限られた領域、とくに、その中央部の『ブロードマンによる脳地図の第8野』が小児期の早期に損傷されると、ASn特有の行動と能力のパターンを生み出しうる。ASには、非言語性学習障害(NLD)と呼ばれる症候群と同じように見られる大脳右半球皮質の機能障害が見られるという証拠もある。脳の特定の領域あるいは、構造に機能不全の疑いがある。 4.親の育て方が悪かったのか ASが親の適性を欠いた育て方、虐待、無視などがもたらしたという思い込みは一掃されねばならない。ASの子供がいると、親と周囲の人々との関係が変わってしまう事がある。家庭内の雰囲気や、そこで交わされる会話も違ってくる。周囲とのつきあいは、子供の奇妙な行動をいちいち説明したり謝ったりしなければならないため、疎遠になりがち。子供との会話は、頻雑を極めるようになり、子供からの口出しや質問に振り回されてしまう。家の中も、変化が多過ぎて子供を刺激しないようにと、もとの配置など寸分違わぬようになってしまう。両親は、子供が生まれる前までは、自分達は完全に正常だったと思うと、この症状は伝染するのではないかと疑いたくなる事もある。面白いジョークもある『狂気は遺伝する-子から親へと』。 親は、励ましと援助を何よりも必要としてるにも関わらず、非難を受けるのを恐れるあまり、サービス機関に接触するのを避ける。 ASは、情緒的なトラウマや、親の無視や愛情不足によって起きるものではない。科学的な研究によって、それは、脳の特定の構造体やシステムの機能不全のための発達障害である事がハッキリ確立されてる。そうした構造体は、染色体の異常により十分に発達しなかったのか、あるいは、妊娠中、出産時、生まれて数ヶ月の間に損傷を受けた可能性がある。 5.ほかの障害との合併はあるか 『イエス』。ASの特徴は、トゥレット症候群の人達は勿論、脳性麻痺、神経繊維腫症、結節性硬化症などの人々にも認められる事がある。ASの発達と能力パターンを形成する危険因子を持つ、これ以外の医学的疾患がみだされる。他の診断の方が簡単につく為、すべての特徴がそれで説明されると信じ込まれている事がよくある。そのため、子供の両方の障害が伴って、きちんとした治療が受けられるまでに、しばらく待たされる親御もいる。ASの一つの診断が確定した後には、それに伴うほかの医学的疾患の有無を確かめる為の検診はなるべく続けて受けた方が得策。 6.正常範囲能力・性格と『症候群』との違いは 小児期には、正常範囲能力と行動は、極めて幅広い。多くの子供が内向的性格をもち、会話が上手ではなく、また変わったものに興味をもったり、多少は不器用な事もある。実際のところ、極めて異常なほど内気になるこの例もある。しかし、ASでは、そうした特徴に質的に違いがある。正常範囲を越えたところに、独特パターンを作る。その症候群は、正常範囲の末端部に融け込んでいく、継目のない連続体上にある事が知られてる。 そうすると、その変わった性格と能力範囲が、現在の診断基準を用いた診断に合うだけの独特の質と水準に達しているかどうかはかなり疑わしい『グレーゾーン』の子供達が出てくるのは極めて当然。こうした子供達は、この障害の『幻影』や『気配』を浮かべてる。いずれにせよ、ASの子供に向け開発された教育方法を彼らにも修正して用いる事が出来、たいていは同じプログラムからも利益を受けられる。こうした、プログラムに参加した子供は、急速な進歩を始める事は注目に値する。 7.言語障害から二次的にしょうじる問題か 幼い子供が、他の子供が話す言葉が理解できなかったり、同年代の仲間と同じように話せなかったとしたら、その子供は、他の子供と交わったり、グループ遊びに加わるのを避けるのは無理もない。それらの活動に、話す事は欠かせないから。こうした子供達は、表面的にはASを思わせるような特徴かもしれない。しかし、ASの子供は、二次的に派生した内気さとか引きこもりよりも複雑で重い社会性の障害があり、特別な関心事に強くとらわれたり、毎日の決まりを繰り返す要求が大きい事が普通にある。言語障害の子供は、言葉を操るのに自信をつけてくると、仲間遊びの意欲やその能力にも広がりが出てくる。 ASは、自閉症連続体ないしスペクトルと見られるが、それと境を接する、または、重なり合っている一つの言語障害がある。『語義ー語用障害』(SPLD)は、ASの言語面の特徴との重なりが大きく、その軽度の境目がぼやけてる事がある。両者に共通するのは、反響言語(エコラリア)、会話のやり取りが出来ない、要抑揚などの韻律の異常、他人の視点を取り入れる事の困難、表面的な構文(シンタックス)は正しいが、その内容はどこかおかしく、適正を欠くなどの特徴。その子達は又、反復的な興味をもつ事があり、社会的遊びにも、例外なく奇妙さがある。 語義ー語用障害では、社会的文脈での言語の使用に関する事が中心的な障害で、社会的、認知的、それに運動、感覚などの能力障害は比較的軽度。そうした子供達は、初めASの子供に似て見えるかもしれない。発達につれて、語義ー語用障害の方が、より正確な診断となってくる。そうした子供は、その言語機能を伸ばす為の言語療法士からのプログラムと併せて、ASの子供達の援助に用いられるプログラムの一部を必要としてる。 8.ADHDとの合併はあるか 両方の障害を合わせ持つ事もある。6人に1人。 ADHD 仲間達と協調して建設的に遊ぶ能力が不足する。しかし、その場合には、子供達は遊び方は分かっているし、遊ぼうとする意欲もある。ところが、そのやり方が悪い。彼らは、活動を妨害したり、破壊的、無分別な事がある為、それを崩壊させ、無秩序な状態に導いてしまう。周りの子供は、悪い行動との関わりは持ちたくない為に彼らを避ける。 言語的技能と興味には多彩な広がりはある。 注意の持続に関しては、いつも一貫して注意の集中時間が短い事を示す。活動や意欲、場面の違いによるさもあるが、ほとんど判で押したように、注意の持続に欠けた点有り。 自分の活動を一つに組み立てる技能の問題、つまり、それを開始する事の困難、一つの活動が未完成なまま別の活動に移って、忘れっぽいなどの傾向がある。 AS 中心的特徴は、社会・情緒的な行動の、ある特徴的なプロフィールをもつ。 対称的に、子供達の社会活動は、第2章で述べた独特のプロフィールに当てはまる。質的に異なる性格をもってる。 独特の言語と興味のプロフィールがある。関心事は、特異で仲間のいない傾向がある。それは、ADHDの子供の興味は、同年代の子供と似通ってるのと対処的。どちらの子供も、日常の決まりや予測のしやすさを好んで、それによく反応する事や、感覚過敏があったり、動作の協応に問題が見られる。 注意の持続に大きな変動があり、社会活動に関わるときには短くて、テーマに興味が持てた時には非常に長い。このように、問題は注意の持続が常に低い事よりむしろ、動機付けに関わる何らかの事。 衝動性を伴う事はどちらの障害にも共通するが、ASでは、この特徴が取り上げられる事が少ない。 活動を組み立てる技能には、特徴的な面が含まれる。例えば、型破りな問題解決の方法や、融通性に欠ける。一般的には、非常に論理的で、活動を完成させる意志が固く、情報の想起にも優れてる。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る