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カテゴリ:日記
先日、親戚の用事で関東に行く機会がありましたので・・・ 姉と一緒に、国立新美術館で開催中の 「ウィーン・モダン クリムト、シーレ 世紀末への道」 を鑑賞してきました! 最初は上野の東京都美術館で開催されている「クリムト展」の方を気にしていたのですが 調べていく内にこちらの「ウィーン・モダン展」の方に心が傾きました。 何故なら・・・こちらには、巨匠クリムトの作品群の中でも 私がずっとずっと「接吻(クリムトの代表作)」と同じくらい観たい・・・と思っていた この作品↓が展示されてたんです! グスタフ・クリムト『パラス・アテナ』1898年/ウイーン歴史博物館 私はギリシア神話が大好きで、中でもこの女神アテナは中心都市・アテナイの守護女神ですし 守りの闘い・知性・工芸・・・等々「女性的な強さ」を司っているので、 概念的にも大好きだったんです。 そして数ある絵画の中でも、この作品は群を抜いて「アテナらしい」絵だと感じていました。 クリムトと言えば一般的に「煌びやか・装飾的・官能的な女性像」という印象がとても強いです。 もちろんその傾向が強いのですが、一方でこんな圧倒的な怖さ・高潔さをもった女性像も 描いていたんだ・・・と。とにかく気になっていた絵画だったんです。 実物を観ると・・・やはり圧巻!!! でした。 75cmの正方形でそれほど大きな作品ではないのですが、 とにかく高潔で威圧感がスゴイ。 どうやらこの作品、ウィーン画壇ですでに画家としての地位を確立していたクリムトが 従来の美術市場に反発して立ち上げた「ウィーン分離派」の第一回目の展覧会の為に 描き下ろした絵だったようです。 成程・・・「芸術の守護女神が我々を守ってくれている!!」という 画家の力強い願いがこめられていたからこその、この迫力だったんですね。 ますますこの絵が好きになりました。観ることが出来て本当に良かったです!! パラス・アテナの話ばかりになってしまいました; 全体的な展示もすごく見応えがありましたよ! 今回の展示は、18世紀のマリア・テレジアの時代からの「都市・ウィーン」の発展~ 市民革命とその後の都市の拡大・・・そしてクリムト等のモダン・世紀末美術の成り立ちを 絵画・音楽・建築・工芸から読み解くという、非常に充実した展覧会でした。 超有名なマリア・テレジアやシューベルトの肖像画! 驚きのお宝だらけでしたし、 城塞都市からの政治的な流れが、近代芸術の開花に大きく関わっていることが分かる展示でした。 私は今まで、グスタフ・クリムトという画家には「かなり先鋭的で精神的」というか・・・ 伝統的・保守的な画壇に反抗した、初期モダニズムのトップランナー的な イメージがあったんです。 でも今回の展示で、クリムトの土壌には 「アカデミックな古典主義」が深く根付いていたんだなぁ・・・と感じました。 そりゃそうですよね。そうじゃなきゃギリシアモチーフなんて描かないですよね。 最後にクリムトの絵画で、撮影OKなブースがありました。驚きです! もちろんフラッシュはNGですが・・・時代の変化を感じますね。 グッズもお洒落なモノばかりで目移りしました。 図録が本気すぎる!! いやぁ・・・本当に行って良かった展覧会でした。 国立新美術館では8月5日まで、秋には大阪でも開催されるようなので 興味のある方は是非~! by妹
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最終更新日
2019.06.19 00:00:07
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