2年前に亡くなった飼い猫が帰ってきたらしい夢を見た。
よくわからない感じの夢からベッドの上へと変わっていって寝転がると、何か気配を感じて腕を軽く広げてみるとそこに収まり始める感覚があった。もぞもぞと形を整えていく。まだ直視してはならないと感じたが、視界の端にうっすらと黒い毛皮が見える。暫くするとゴロゴロと喉を鳴らす音が響き始めた。撫でると感触もある。暫くくつろいで撫でて、やっと目に見れた。飼い猫だった。よくわからないが、久々に帰ってきたのだという感覚。寝返りを打ってゴロゴロして、元気そうな姿を見せてくれたおかえりと言えた。次第に目が覚めて起きた。何か、帰省みたいに感じたのは何なんだろう。変に涙が止まらなくて困る。また会えて嬉しいのか安心したのか、まだまだ寂しいのか、改めて死を認識したのか、でもやっぱり元気そうでほっとしたような。どういう気持ちか判断がつかない。帰ってきたと、甘えている姿と動いている姿を見れたのは、夢でも本当なのだろうか。癌で辛い最期だったろうから、死後の世界があって、帰ってきて、あの姿が本当であるというのなら嬉しい。よくわからないが、不思議と特別な日みたいだ。遠いところにいってしまった家族が久々に帰ってきたと、そんな感じの。泣けて仕方ないのに不思議な安心感がある。不思議だ。