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カテゴリ:本
●読んだ本
「サンネンイチゴ」笹生陽子著 理論社(ヤングアダルト) ■あらすじ 中学2年生の森下ナオは文学好きの目立たない生徒 だが、体育会系理科教師の担任南センセの生徒いじ めには、内心ではいつも闘っているが何も言えない。 所が校則違反のド金髪、学校きってのトラブルメー カーの柴咲アサミがいじめられている清水君をさり げなく助けた。 そんな折に、たまたま立ち寄った古本屋で店主に怒 鳴られてあわてて逃げ出してみると自転車のかごに 入れた原稿入りのバッグが盗まれていた。 バッグを探して街を駆けずり回ってへたり込んでい る時に、隣りのクラスでアサミと付き合っていると 言う噂のある手塚くんが助け舟を出してくれた。 そこからナオは自分の住む街の現状を知る事になり、 街を守るアサミとその兄のシュウスケさん、手塚君 達と仲良くなり、協力し始める。 街が衰退していく情況。あちこちで起きているマス コット狩りの情報。 ナオの静かな中学生生活は一変して行く。 ■感想 中学2年生の豊かな感性と、事なかれ主義が見えた。 流されないと学校の中ではやって行けない現状が、 とても分りやすい。 半面、実は自分の考えをはっきり持っていて行動出 来ない自分と葛藤しているナオの思いもよく分る。 中盤からアサミ・手塚君に振り回されるようにして 流れが急に変わって行くのだが、街を守る少年団の ようでとても楽しい。 いいなあ。 こんな友達。 葛藤が捻って出ているアサミの思いもよく分る。 手塚君が大人になりたく無いのも分る。 街を守る少年団・自警団があったら、街は衰退して は行かないかもしれない。 自分に出来る小さな事を行って行けば、守る事が出 来る事もあるのだな~と思った。 だが、題名の「サンネンイチゴ」の意味は何だろう? 手塚君の秘密の苺畑の苺と、中学生は3年まである事 とが関係があるのか? ナオたちが3年掛けで熟する苺と言う事かな? 続けて読んだ日本のヤングアダルトはさくさく読め て、楽しかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 17, 2007 12:10:05 PM
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