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テーマ:本のある暮らし(3187)
カテゴリ:本
●読んだ本●
「きみに会いたい」芝田勝茂著 あかね書房 (ヤングアダルト) こんな本です。 ■あらすじ 中学生の幸恵は 小さい頃から人の思念が 心の中に聞こえてしまう能力を持っているため 聞きたくない事まで聞こえてしまい 知りたくない事まで知ってしまうので とても苦しんで来た。 だから幸恵は その能力を封じた。 心を閉ざして 学友からも距離を取って生きていた。 ある日、 街を歩いている時に 12~3歳の少年の声が 幸恵の心の中に聞こえてきた。 「金色の夕暮れ・・・・・ 涙が出そうになるのはどうして・・・・ ひとりぼっちだ・・・・ だれもわかってくれない・・・・ だれも考えてなんかくれない・・・・・」 その日から幸恵の心に向かって 少年が呼びかけて来るようになった。 幸恵は悩んだ末に 寝る前に「おやすみなさい」だけを言う事にした。 すると少年の 幸福な思いが飛び込んで来た。 それから少しずつ始まった 幸恵と少年の交流。 それは日本の危機をも予期させる 思いもよらない出来事の始まりだった。 「セカイ系」「サイコ・ファンタジー」 などの作品として分類されているようだ。 ■感想 思春期の少女の苦しみ、 デリケートで孤独な思いが 能力者と言う形を取って 描かれていると思う。 孤独な少年少女の心の叫びが 力となった時の大きさは その悲しさや辛さを よく表していると思った。 そして それを乗り越えて行く強さは 前を向いて生きる勇気を 与えてくれると思った。 日本にも 良いヤングアダルトがあると知り とてもうれしかった。 ・「セカイ系」とははてなキーワード ・「きみに会いたい」 芝田勝茂著の感想サイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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