薬草1

ホグワーツ校非指定教科書


薬草 Herb 1


アンジェリカ Angelica
性  男
惑星 太陽 Sun
元素 火 Fire
神性 ビーナス Venus
効用 悪魔払い、防護、ヒーリング、透視
    バスハーブとして浴用にすれば、心の中の穏やかな部分を引き出します。

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特徴
アンジェリカは「不安と力の精油」と呼ばれています。
大地を感じさせるスパイシーで奥行きのあるアンジェリカの香りは、
不安にさいなまれた時や気分が沈んでいる時、心を落ち着かせて力を与えてくれます。
しばらくの間この香りに浸っていると、えもいわれぬ穏やかな気分に導いてくれます。
マイナス思考に陥ってしまったときや、ポジティブな考えを取り戻したいときなどには特に有効で、
過去のトラウマの影響を最小限に抑えてくれるとされています。
和名は「ヨーロッパ当帰(トウキ)」。
催淫作用もあると言われています。

エピソード
アンジェリカはヨーロッパで古くから薬草として利用されてきた植物です。
天使(エンジェル)がその秘めたる力を人間に教えてくれたという言い伝えから「アンジェリカ」という名前がつきました。
別名で「精霊の根」(ホーリースピリットルート)とも呼ばれ、神聖な植物として扱われていました。
中世時代には薬草として最も重視されたハーブの1つで、17世紀にはイギリス王室の処方薬に加えられました。
ペスト大流行の際には、治療薬として使われるとともに、
医者が自分の身を感染から守るために、患者訪問の際に根をかじりながら歩いたとされています。
実際に、アンジェリカの根には免疫機能を強化する働きがあるとされており、一定の効果があったものと考えられています。
カトリックの修道院でも、庭でアンジェリカを栽培して、薬を調製していました。
ハーブティーとしても飲用もされるほか、アンジェリカのエッセンシャルオイル(精油)は、
シャルトルーズ酒、ベネディクティーヌ酒などフランスの有名なリキュール類の香り付けにも利用されています。

植物
アンジェリカはシベリア原産のセリ科の草本で、4年程度で1.5~2メートルほどの高さになります。
生命力がとても強い植物で、細い溝が表面に刻まれた幹は人間の腕と同じぐらいの太さにまで成長します。
葉は大きいシダ状で、明るい緑色をしています。
天使長ミカエルの日の5月8日頃から7月にかけて、やや緑がかった白色の小さな花が、20~40個ほど集まって房状に咲きます。
フランスをはじめ、ヨーロッパ全土に広く自生しています。
水を好むハーブで、川辺や小川のほとりによく見られます。
アンジェリカの根300kgから、約1kgのエッセンシャルオイル(精油)が採れます。


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コリアンダー Coriander
性  男
惑星 火星 Mars
元素 火 Fire
効用 愛、健康、ヒーリング
    この種を7粒用意し、「ウォーム・シード・ウォーム・ハート・離れることなかれ」と唱えると愛の魔法になると言われています。

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特徴
コリアンダーのエッセンシャルオイル(精油)は、甘くスパイシーで官能的な香りがします。
特に無気力なときや、精神疲労に陥っているときに役立つ刺激的な香りで、気分を高揚させて活力を取り戻させてくれます。
また、記憶力が低下しているときにも役立つエッセンシャルオイル(精油)とされ、勉強部屋の香りとしてもおすすめです。
消臭(デオドラント)作用があり、特に体臭に対して優れた作用を発揮します。
手作りのローションスプレーや入浴時の使用もおすすめです。
スパイスとして広く使われていることからも判るように、コリアンダーの香りには食欲を刺激する作用があり、
消化器官の働きを活発にするといわれています。 身体を温める作用もあり、特に運動で筋肉を使って疲れているときには、
入浴やキャリアオイルを使ったマッサージでの使用もおすすめです。
エストロゲンホルモンの分泌を促す働きもあるとされています。
催淫特性もあると言われています。

エピソード
コリアンダーは、何千年もの昔から重要なスパイスや薬草として使われてきた植物です。
古代エジプトの王家の墓からは、たくさんのコリアンダーの実が見つかっています。
ギリシア、ローマでもコリアンダーのハーブは、薬草として利用されるとともに、ワインの香り付けに用いられていました。
インドにおいても特に重要なスパイスとして扱われており、肉の腐敗を遅らせる目的のほか、
便秘解消や安眠促進のためにも用いられていました。
中国でも、コリアンダーの実は消化器系の薬として用いられていました。
コリアンダーのエッセンシャルオイル(精油)は、石鹸や化粧品、香水の原料に使用されているほか、
シャルトルーズやベネディクティーヌなど、有名なリキュール類の香り付けにも使用されます。

植物
コリアンダーは白またはピンク色の小さな花をつける一年草です。
60cmほどまでに生育し、羽毛のような葉をつけます。
種子は緑色ですが、熟していくに従って茶色に変化していきます。
中東地域が原産ですが、現在では東欧や地中海沿岸、ロシアで広く栽培されています。
100kgのコリアンダーから1kgの精油が採れます。


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ジャスミン Jasmin
性  女
惑星 月 Moon
元素 水 Water
神性 ビシュヌ神 Vishnu
効用 愛、富、予知夢
    ドライフラワーは小さな袋に入れておくと、愛を引き寄せます。
    花を持ち歩いたり、焚くなどすると富や健康に良いです。
    寝室で焚くと予知夢を誘います。

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特徴
ジャスミンは、たくさんのエッセンシャルオイル(精油)の中でも、最も魅惑的で美しい香りを持つものの一つに数えられます。
ローズやネロリと並んで高価ですが、精油の中の「宝石」と形容されるほどに、
その香りは素晴らしく、古来より人々を魅了し続けて来ました。
ローズが「精油の女王」とされるのに対して、ジャスミンは「精油の王」と呼ばれますが、
ローズ同様、どちらかというと女性に好まれる甘美な香りです。
ジャスミンは、困難に直面して自信を失ってしまったときに役立つエッセンシャルオイル(精油)と言われています。
陶酔と高揚感を誘う豊かな香りは、自分に対する信頼と尊重の念と、前向きに進む勇気を取り戻させてくれます。
また、精神的なエネルギーが衰え、無感動、無関心の状態に陥ってしまったときにも、
ゆったりと気分を解放して、心理的活性をよみがえらせてくれます。
催淫作用があるとされることでも有名で、インドやアラビアでは古くから「媚薬」として盛んに使われてきました。
ジャスミンの催淫特性は、その香りにためらいを取り払って本来的な人間の欲求を解放する力があるためと考えられています。
また、男性の性的不調に対しても、良い働きをするとされています。
ジャスミンのエッセンシャルオイル(精油)は、アロマテラピーにおいては、心理面と同様に、
スキンケアにも非常に素晴らしい効果を発揮するとされています。
特に乾燥肌、敏感肌に対して適した精油とされています。
ジャスミンの香りはとても強い上、高い持続性があり、芳香が長続きします。
このため、少量のみの使用で十分に効果があります。
高価な精油でもありますので、少しづつ大切に使ってください。
*正確には、溶剤抽出法で生産するオイルは「エッセンシャルオイル」ではなく「アブソリュート」です。
日本語では、アブソリュートも「エッセンシャルオイル」と呼ばれますが、英語では両者は区別されています。

エピソード
ジャスミンは、その素晴らしい芳香のため、中国からインド、中東、地中海沿岸にいたる広い地域で、古くから愛されてきた花です。
人々はその香りに催淫作用を認め、伝統的に「媚薬」として使用してきたほか、
前立腺肥大や淋病など、生殖器に関連する障害の治療薬としても取り扱ってきました。
中国茶のジャスミンティーに使用される植物としても有名です。
インドネシアでは、料理を彩る付け合せとして広く用いられています。
ジャスミンは、クレオパトラが愛した香りとしても有名です。
クレオパトラも、やはりジャスミンの持つ媚薬的なパワーを見抜いていたようです。
ジャスミンの香油の助けを借りて、ローマ帝国のカエサルやアントニウスを魅惑したというのは有名な話です。
当時既にエジプトはジャスミンの主要産地で、ギリシア、ローマなどに香油が輸出されていました。
香油は「媚薬」としてだけでなく、やはり医薬品としても取り扱われていました。
ジャスミンの原産地はヒマラヤですが、16世紀にムーア人によりスペインに導入された後、
ヨーロッパでも急速に広まり、17世紀には既に地中海地方全域で栽培されるようになりました。
香水産業においても非常に重要な原料植物であり、最大の産地であるフランスのグラースでは、
ジャスミン油を中心に町の産業全体が発展しました。
アラビア語の「ヤスミン」が語源とされています。

植物
ジャスミンは、6メートルほどの高さまで生育する常緑の潅木で、
美しい香りを周囲に漂わせる白い星型の花を8月から10月にかけて咲かせます。
中国、インドにまたがるヒマラヤ地域が原産とされていますが、現在では世界中で栽培されています。
素晴らしく魅惑的な花の香り故、非常に古くから人の手によって栽培されてきた植物です。
エッセンシャルオイル(精油)の生産は、エジプト、フランス、インドで特に盛んです。
1トンもの花(約800万個分)から、わずかに1kgのアブソリュートしか採れないため、非常に高価となっています。
年間生産量は、世界中のものを総計しても、5トンから6トン程度にしかならないといわれます。
一方で特に香水産業において需要が高く、高価なことから、他の精油で偽和したものや、
化学的に合成した「ジャスミン」も大量に流通しています。
アロマテラピーで使用する場合は、必ず信頼できる100%のものを使う必要がありますので、注意してください。
ジャスミンは、日没後に内部で化学的な変化が起こって香りが強くなるため、
ジャスミンオイルを生産するための花は、夜間にたくさんの人手を使って摘み取られます。
日中に摘み取っても良い香りのするオイルは得られません。
このことが、ジャスミンの生産コストをさらに一層高いものにしています。


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セージ Sage
性  男
惑星 木星 Jupiter
元素 風 Air
効用 不死、長生き、知識、防護、願い
    セージは不死もしくは長生きを確実にすることが出来ます。
    その方法は、五月に毎日この植物を食べ、
    「He who would live for aye Must eat sage in May .
    と言えば良いのです。
    セージは知識を持ってきますし、葉はヒーリングや財産の魔術に使います。
    小さい角にセージを詰め込んでいれば、恐ろしい悪魔の目から逃れられます。

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特徴
セージはとても鋭くクリアな香りのエッセンシャルオイル(精油)です。
きわめて強い精油のため、ごく少量づつ注意して使用することが必要ですが、
精神的疲労を感じるとき、悲しみにとらわれているときなどに助けになってくれます。
また、頭をはっきりさせたいときに効果的な香りで、記憶力を高めたい場合に有効です。
妊娠中の人の使用は厳禁です。
スキンケアには適しませんので、マッサージには使用しないでください。

エピソード
セージの学名の「Salvia」はラテン語で「救う、癒す」という意味のSalvareからきています。
古代中国では、不妊に対して効果がある植物として扱われていました。
古代ヨーロッパでも、万病を治癒させるや薬草として使われていました。

植物
セージは鮮やか緑色の葉をつけるシソ科のハーブで、ユーゴスラビアが原産です。
高さ60cm程度にまで生育し、ブルーの花を咲かせます。


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ハリー・ポッター  幻の動物  薬草 Herb 2  魔法具 Fantastic Beasts  Emblem ホグワーツ・学生寮の紋章


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