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徒然漂流日記

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2020.07.11
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カテゴリ:閉店/休業中
​最後の営業終了後、のれんを下ろした檀上さん​

メディアに撮影されるのはこの時限りと決めていたという(2019年6月18日)
朱華園の味、最後まで追求 尾道のラーメン人気をけん引した元店主・檀上さん
「技を伝承する余力ない。皆さんの記憶の味でいい」

 尾道のラーメン人気の礎を築き、昨年6月に事実上閉店した、広島県尾道市の「朱華園(しゅうかえん)」。
元店主の檀上俊博さん(69)が、中国新聞のインタビューに応じた。
「尾道ラーメン」の源流とされながら、あくまで独自の中華そば作りにこだわった同店。
味への執念やブームに対する複雑な感情など、今だからこそ語れる思いに迫った。

▽麺もスープも数値化。改良繰り返す

 ―改めて、閉店のいきさつを教えてください。

 昨年6月時点では「休業」としたけど、あれは皆さんを混乱させないため。最初から閉店のつもりだった。
体調不良で調理や従業員管理が困難になって、継ぎ手もいなかった。今年になってひっそり、閉店の掲示を出した。

 ―独特の中華そばはどうやって生まれたのですか。

 創業したおやじは台湾出身。背脂は中国料理によく使われるから、古里の食文化にヒントを得たのだと思う。
俺も味の起源を探してアジア各国を旅したけど、結局この料理が源流というのは見つからなかったな。

 ―父の故・正儀さんからどうレシピを継承されたのですか。

 おやじが体調を崩し、大学卒業後帰郷して店に入った。
でも基本は「見て学べ」でね。自家製の麺もスープも、とにかくデータを取って作り方を研究した。
麺は原料の配合から生地をこねる、延ばす具合まで全部数値化。
スープも塩分濃度を計測するんだけど、うま味を出す技術は結局は勘。濃淡がバラつかないよう火加減を常に調整したよ。
朝3時から製麺をして仮眠を取り、夕方から調理をして改良を繰り返した。
麺とスープの相乗効果が大切だから、両方の工程を学んだのは後に生きたな。

 ―味に納得できるまで何年かかりましたか。

 最後の日までかな。スープは煮ると味が必ず変わって、何とかキープさせるんだけど、おやじの味で育ったお客に「落ちた」と言われるんだ。
恐ろしい商売だよ。しょうゆも醸造品ごとに微妙に味が違うから、出荷前に工場で味見させてもらい、納得したのだけ仕入れていた。何度もやめたいと落ち込んだけど、お客のおかげで続けてこれた。

 ―常連客に支えられたということですか。

 常連さんには一発勝負じゃ通じない。だからまた来てもらおうと工夫するよね。
時代に合わせることも大事。例えば1984年に白いコンクリート造りの店舗に建て替えたのは、薄汚くて女性が入りにくい当時のラーメン屋のイメージを変えたかったんだ。

 ▽伝承の余力ない。記憶に残ればいい

 ―90年代以降は尾道ラーメン人気が高まります。

 正直騒がれるのは嫌だった。尾道ラーメンじゃなくて、朱華園でしか食べられない中華そばを作ってたから。
魚介だしを使った尾道ラーメンの土産品が有名になって、うちで食べても「魚介の味がする」と言ったお客もいた。
鶏がらなのにね。でも段々否定はしなくなったよ。
俺は家業として、自分の味を追求していけばいいと割り切った。

 ―朱華園の閉店は尾道のラーメン文化に痛手という声もあります。

 復活させようにも、今から技を伝承する余力がない。
皆さんの記憶の味でいいと思う。最近はインターネットを使ってブームに乗る店も多いけど、結局中身がないと続かない。
「またここで食べたい」と思わせる味や雰囲気だよ。
努力してリピーターを引き付けていけば、新しいラーメン文化も育つんじゃないかな。

​​中国新聞デジタル 7/11(土) 9:59配信​ より抜粋 ​

​【ミニ解説】朱華園とは​
 朱華園 読みは「しゅうかえん」。
尾道市民には「しゅさん」の名で親しまれた。
1947年ごろ、檀上さんの父正儀さん(94年に78歳で死去)が屋台で創業。
豚の背脂炒めが入った醤油味のスープと自家製の平打ち麺という独特の中華そばを編み出した。
他店にも広がり、90年代以降はこうした中華そばが「尾道ラーメン」と呼ばれ全国区に。
檀上さんは80年代から実質的な店主となり、尾道市十四日元町の​本店​のほか、​福山支店​と​松永店​も展開した。







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Last updated  2021.01.30 19:17:14
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Re:朱華園の味、最後まで追求(07/11)   B.G. さん
飛行長さん、こんばんは!

朱華園情報、とても興味深く拝見いたしました。しかし残念ですね〜。あの味が食べられなくなるのは。また新しい「尾道ラーメン」情報教えてください。お待ちしてます。 (2020.07.14 00:50:38)

Re[1]:朱華園の味、最後まで追求(07/11)   飛行長 さん
B.G.さん こんにちは

朱さんの閉店は衝撃的でした。
尾道ラーメンを出すお店は沢山ありますが、朱さんの独特の味は記憶の中だけです。
ただ、福山市神辺町に「しんたく」と言う朱華園の味を継承するお店が在ります。
ここのご主人は朱さんに勤めて独立した方のようです。
鶏ガラスープのラーメンの味もですし、他のメニューの焼きそばも良く味と形を伝えています。
福山駅からは遠いですが、朱さんの味を求めて大人気のようです。
ご機会があれば一度お訪ねになってみてください。

他に福山市内には朱華楼という朱華園の味を系列的に引き継ぐお店が3店舗在ります。

また、新しい情報があればお伝えします。

「しんたく」https://plaza.rakuten.co.jp/hyoryusya/diary/201309200000/

「朱華楼」https://plaza.rakuten.co.jp/hyoryusya/diary/201305290000/

(2020.07.14 11:20:39)

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