いちおしReview♪(1/9-)
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1月9日UP(1月30日改)
Trace Adkins /「Honky Tonk Badonkadonk」/『Songs About Me』
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キレの良い耳馴染みのあるリフ、ノリの良いリズム、そこにアドキンスの低い渋い声が乗り・・・、もうこの曲に病みつきである。ここしばらく、トップを守り続けるトレイス・アドキンスの「Honky Tonk Badonkadonk」。「カントリーもここまで来たか」というコメントも出るキラキラ美女大挙出演の派手なディスコ調ビデオとともに、普段はカントリーに馴染まない若い世代の心をも掴んでいるという。 「Badonkadonk」とは、曲線美に秀でた女性の後ろ姿(おケツ)を指す俗語。保守的なカントリー評論家は、当初、この歌を単なる「尻の歌」と一蹴したが、アルバム『Songs About Me』から3曲目のシングルとして「Badonkadonk」が出るや、このアルバムはゴールドからプラチナへと昇格。かくしてアドキンスは「尻の歌」で新しいリスナー世代を獲得しただけでなく、新しいカントリー音楽の可能性をも切り開いたのである。 iTunes Music Store、1曲ダウンロード部門(COUNTRY Chart)で、1位を独走中のこの曲は、ぜひアルバムで聴いていただきたい。なぜなら、アドキンスが奇をてらっただけのアーチストではないこと、多彩な曲調を独特のバリトンで演じ分ける素晴らしい歌手であることを、もっと多くの人に知ってもらいたいからだ。全体として、バランスの取れた非常に優れたアルバムである。
試聴するっ♪
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Trace Adkins/Songs About Me/ 11曲目・HonkyTonk Badonkadonk
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1月16日UP
Brad Paisley /「When I Get Where I'm Going」/『Time Well Wasted』
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ここ最近の動向として、シングルカットされるカントリーソングは、いわゆるカントリーテイストの隠されたものであることが多く、ラジオで好まれるのもこの類いのポップスだという。ブラッド・ペイズリーの「When I Get Where I'm going」も、例外でなく、カントリー色の薄い良質のポップスだろう。 ペイズリーは、この曲に、カントリー界のみならず国民的歌手であるドリー・パートンを迎えた。クセのないカントリー声のペイズリーに、演歌調とも形容できそうなパートンのパワーコーラスがからみ、実に聞き応えがある。1曲ダウンロードでも、腹いっぱい~♪の感あり。 しかし、ナッシュビルで六歳の頃から、カントリーギターを演奏し続けてきた、カントリー界の若手ホープの本領は、むしろこのアルバムの他の曲のような、カントリー音楽らしい楽曲にあるとの批評もあり、アルバムを通して、ペイズリーワールドに親しむのも良いのでは・・・。カントリーCDにしては16曲と多いのも魅力なので、カントリー入門編として、アルバム自体もオススメである。
試聴するっ♪
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Brad Paisley / Time Well Wasted 12曲目・When I Get Where I'm going
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1月22日UP
Gary Allan /「Best I Ever Had」/『Tough All Over』
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2005年秋から冬にかけて、この「Best I Ever Had」が、カントリー・ラジオで流れない日はなかった。絞り出すようなボーカルと、ざらつきのあるギターの音色は、スプリングスティーンを想起させる。構成は極めてシンプル、Verseのコード・パターンの繰り返し、それを盛り上げていく展開だ。が、そのシンプルさを退屈にさせないボーカルの力が、この曲を感動的に仕上げている。
この曲が収められているアルバム『Tough All Over』は、2004年の彼の妻の自殺という悲劇と重ね合わせて、ファンの情緒に訴えた(Amazonなどのカスタマー・レビュー参照)。『Best I Ever Had』だけでなく「Ring」「He Can't Quit Her」「Puttin' Memories Away」など、彼の悲劇を連想させる曲が確かに多い。しかし、そういった楽曲は、彼自身の作品ではない。むしろ土臭い古いカントリーを思い起こさせる「I Just Got Back from Hell」ジョニー・キャッシュに捧げた「Nickajack Cave」などが、彼のオリジナルであり、レコーディング・スタイルもごくシンプルに、即興的なムードを出しているのも良い。 悲劇的なイメージも手伝って、このアルバムは好セールスを記録したが,それを抜きにしても、ギャリー・アランの声とギターを堪能できる秀作である。カントリーはちょっと・・・、というロック派の方に、特におすすめ。
試聴するっ♪
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Gary Allan / Tough All Over 2曲目・Best I Ever Had
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1月28日UP
Kenny Chesney /「Who You'd Be Today」/『The Road And The Radio』
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『ブリジット・ジョーンズの日記』のレニー・ゼルウィガーとの電撃結婚・電撃離婚で、日本でも知名度をここ1年でグンと上げたケニー・チェズニー。しかし、そんな事件で有名にならなくとも、チェズニーはもっと日本で人気が出ても良いと思うし、この「Who You'd Be Today」も日本のFM局でガンガンかかって良いと思う。
さすが、ポップス・チャートでも1位に輝いたことのあるチェズニー。「Who You'd Be Today」は完全にポップスだ。彼のスタートがブルーグラス系バンドだったとは思えない。カントリーの匂いがなさすぎる。だからこそ、普通に洋楽ヒット曲の好きな方々に超オススメの1曲である。2,3回聴けば、ついつい合唱している自分に気づくだろう。この通俗性は、ある意味、尊敬に値する。素晴らしい。
「Who You'd Be Today」は、ウヌニコお気に入りのラジオ局Kick'in Countryで、毎日毎日流れていた。が、やっと去年の12月、アルバムとして登場(ずっとシングル盤だった)。登場するや、1カ月で、iTunesのカントリー・アルバム・チャートで1位とは、お見事! 試聴するっ♪
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Kenny Chesney / The Road And The Radio 3曲目・Who You'd Be Today
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2月5日UP
Miranda Lambert /「Kerosene」/『Kerosene』
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透明感がありながらパンチのある若い声、アップテンポな「Kerosene」は「目覚まし効果」のある元気な1曲だ。この曲を歌うミランダ・ランバートという名前には聞き覚えが無いかも知れない。それもそのはず、ミランダは、カントリー音楽のオーディション番組『ナッシュビル・スター』が生んだ新星なのである。とはいえ、ミランダのキャリアは地元テキサスでは長い。10歳でダラスのタレント・コンサートに出演、以来、毎年ナッシュビルでの『Fan Fair Festival』に参加し、16歳の時には作曲もするようになったという。2003年1月19歳で『ナッシュビル・スター』に登場。総合3位の成績を残したのが、メジャーデビューのきっかけとなった。 アルバム『Kerosene』は、2005年5月に発売されるやビルボード(Country Album)でNo.1を記録した。アルバムから3曲目のシングル「Kerosene」も、現在iTunes1曲ダウンロード(Country) で5位につけている。新人でありながら、アルバム収録11曲のうち10曲が彼女のオリジナルである点も素晴らしい。 公式HP。勝手に音楽が流れます~♪
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Miranda Lambert / Kerosene 1曲目・Kerosene
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2月12日UP
Little Big Town /「Boondocks」/『The Road To Here』
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2月19日UP
Nickel Creek /「Helena」/『Why Should the Fire Die?』
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2月26日UP
The Weepies /『SAY I AM YOU』
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3月5日UP
Wilco / 『A Ghost Is Born』
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ついに本命登場!Wilcoである。ウヌニコがなぜ今カントリーに注目しているのか、その発端はWilcoの前身Uncle Tipeloだった。イリノイ州出身のJey FerrarとJeff Tweedyによって結成され、カントリーにパンクを持ち込んだといわれるUncle Tipelo。解散後、Tweedyを中心にして結成されたのが、Wilcoである。ニール先生の公認HPにおいても、ニール先生のWilcoへの影響は考察されるが、WilcoがUncle Tipelo以来の枕詞「オルタナ・カントリー(オルカン)」という枠を超え、前衛的ともいえる音楽観を表現したアルバムが『A Ghost Is Born』である。 Wilco初登場で、このアルバムを紹介して良いものか躊躇したが、ともかく、聴くべし。聴く者に衝撃を与えること、間違いなしだ。が、試聴では解らないかも知れない、という難が・・・。2004年リリース、少し古いアルバムである点も申し訳ない。ウヌニコがなぜかとても好きなのは「Spiders(Kidsmoke)」、オルカンからのテクノへの回答である。試聴は6曲目「Handshake Drugs」なら曲の感じは伝わるだろう。
Wilco公式HP 試聴~♪
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Wilco/ A Ghost Is Born 6曲目:Handshake Drugs
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3月12日UP
Gretchen Wilson /『All Joked Up』
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グレッチェン・ウィルソンは、たくましい不良ネエチャンである。その人生はドラマのようだ。16歳の母と流れ者の父、2歳で父親に捨てられ、14歳で生活苦から家出。田舎の酒場で給仕をしながら、店のカラオケを歌うことで自活していた。そんな彼女に目をつけたのがBig&Richである。Big&Richの元で作詞作曲を学び、2004年、31歳にしてデビュー。酒場のカラオケ姉ちゃんが評判一つでグラミー賞候補にまでなる、まさにアメリカン・ドリームだ。この夢を支えたのは、彼女の声。百聞は一見に如かずである(ともかくVTRをご覧下さい)。
おそらく、どんなジャンルでも歌いこなすのだろう。ビルボード#1ヒット「All Joked Up」はハード・ロック調のド迫力。かたやアコースティック・セットをバックに切々と歌い上げる「I Don't Feel Like Loving You Today」もなかなか。第48回グラミー賞候補にもなったアルバム『All Joked Up』は、彼女のパワーと多面的な魅力を詰め込んだ名盤である。 公式HP、VIDEO~♪ (Videoのところで「All Jacked Up」NO CUTで聴けます。Newsのツールバーを下げると「I Don't Feel Like Loving You Today」のVTR、あります。)
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Gretchen Wilson / All Jacked Up 1曲目・All Jacked Up
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3月19日UP
Joe Purdy/「Wash Away」/『Julie Blue』
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スペインのサイトでカントリー・ミュージック、奇異な現象である。Joe Purdy の「Wash Away」。何事かと追究すれば、どうやらUSAのTVシリーズ『Lost』(ABC) の挿入歌らしい(スペインではUSAのTVドラマが大人気。ニュース以外、自前の番組が異様に少ない)。Joe Purdyは、ラジオやチャートでお馴染みの、つまり大手レコード会社にバックアップされるアーチストではない。彼は、ブルーグラスをルーツにしながら、叙事詩を語るように歌うクラブ・シンガー、ハリウッドのクラブ ”hotel cafe" を拠点に活動している。『Julie Blue』(「Wash Away」を収録のアルバム)以前に、市場に流通しないアルバムを2枚発表しており、3枚目の『Stompin Grounds』から入手できるようだ。公式HP では3月末 On Store の新譜『Only Four Seasons』の試聴もできる。一度聴けば、素朴な弾き語りにまいってしまう、こうあって欲しいと願うフォークソング* がここにはある(* iTunes のジャンルはカントリーである)。Bob Dylan や以前当コーナーに登場した The Weepies など、お好みの方にオススメのアーチストである。 (あめりかん・ぱい にて個別注文してください。日本では一般販売していません。iTunesダウンロードは可。)
公式HP(Musicのところで『Julie Blue』『Only Four Seasons』NO CUTで試聴できます。)
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Joe Purdy / Julie Blue 1曲目・Wash Away
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3月26日UP
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ネブラスカ出身、80年代のUK.Rock、The SmithsやThe Cureに感化されてギターを弾くようになったというジョシュ・ラウズ(Josh Rouse)。ルーツ臭くないポップなフォーク、巧すぎない声、彼の楽曲はどれもバランスが良く、ケチをつけるのが難しい。大好評の前作『Nashville』はタイトルに反して持ち前のUKっぽさが滲み出ていたが、新作はスパニッシュ?スペインの小さな港町に移住し、書き上げたのがこの『Subtitulo』(英語で言えば「Subtitle」)である。"La Costa Blanca," "El Otro Lado," スペイン語タイトルの曲もあるが、幸か不幸かスペイン的なベタさは全くない。1、2曲目のテンポの良いアコースティックギター、3曲目からはフルアレンジの心地よいポップスに、フォークとポップスを巧く絡ませる展開にもそつがない。なんとなくフリッパーズ・ギターを思い出させる曲もあり、これからの季節にピッタリな爽やかサウンドである。( iTunesのジャンルはオルタナティヴ。3/21発売♪)。
(楽天では売っていません。またしても、楽天ダメじゃんであります。)
公式HP 試聴♪ iTunes-♪
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Josh Rouse / Subtitulo
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