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前号のあらすじ
隣町の駅前に「空のカフェ」第2号店を出さないか、という話に対してあなたは初期コストを補うためにまた国民金融公庫に融資のお願いをしようとしていたところ、突然あのワンワン銀行から連絡がありました。 ====================== ワンワン銀行からの電話を受けたあなたは3年前の記憶がよみがえります。 「自己資金100万円で900万円を融資しろだってさ。しかもカフェを経営した経験もないんだぜ。まったく勘弁して欲しいよ」 それは3年前にワンワン銀行の人が受話器越しに言った言葉でした。あなたに直接向けられた言葉ではなく、電話がきれていると思った先方が同僚に向かっていった言葉でした。でもあなたは鮮明に覚えています。 「ワンワン銀行様がどのようなご用件で?」 あなたは聞きます。 「ハイ、私どもワンワン銀行は地域ナンバーワンの銀行としました、当地域のベンチャー企業の育成に力を注いでおります。このたびは店長様が経営される空のカフェの事業拡大に対して、当銀行の融資をご活用いただき、さらに地域住民に対して豊かな生活を提供していただきたいと思っております」 「はあ。。。」 よく言うよ。あなたは腹の中で思います。3年前に鼻で笑われた銀行からどうして融資を受けないといけないんだよ。 「ぶしつけな質問で恐縮ですが、空のカフェ2号店、3号店の計画などはございませんでしょうか?当銀行の調査によりますとこの地域だけでも恐らく空のカフェは10店舗だしても人気を維持できると思っております。当銀行は空のカフェと発展をともにしたいと思っております」 あほじゃないの。。。?なにが発展を共にだよ。あなたは思いました。と、その瞬間、あの3年前の会話がよみがえります。 「もしかしてこの声はあの時の…」 そうです。あの3年前に鼻であしらった銀行員が今、まさに猫なで声であなたに電話をしてきて、融資をさせてほしいといっているのです。彼はさらに続けます。 「もし可能であれば、当銀行はまだ店長様の会社とお取引がございませんし、一度ご挨拶もかねてお伺いさせていただければと思うのですが、日程の方はいかがでしょうか?」 「いや、店のほうが忙しいですし、それに追加融資はほぼ国民金融公庫から決まっていますので」 あ、しまった。勢いであなたは国民金融公庫のことを話してしまいました。まだ国民金融公庫には融資の申し込みもしていませんが、つい腹いせに言ってしまいました。ワンワンの担当者は勢いづきます。 「そうですか!国民金融公庫さんはいいですよね。でも、最終のご決断をなされる前に一度だけお話を!」 あなたにはいい考えがひらめきました。 「僕もこのカフェを開店してから、楽しみが少なくなっているものな。ちょっとここは遊んでみるか」 あなたはワンワン銀行の担当者との面会を承諾することにしました。 「では、来週月曜日15時に」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 27, 2004 01:23:37 AM
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