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テーマ:家電よもやま(9496)
カテゴリ:家電製品関連
規格破りか、規格延長か(その3)
■2番組同時に同じテープに録画できるVTR VTRのロータリーヘッドには、記録角度が異なる AヘッドとBヘッドが直径上に配置され、交互に 回転しながら、ビデオテープ上に、斜めに信号を記録している。 通常のテレビ信号は、毎秒30フレーム60フィールドの 信号で構成されている。 1秒間に30枚の画像だとちらつきが出ることがあるので、 1フレーム525本の走査線の奇数番目と偶数番目の 画像(フィールド)に分離して、60枚の画像にしている。 AヘッドとBヘッドは、それぞれ、奇数番目と偶数番目の フィールドの画像信号を記録再生をしている。 ロータリーヘッドを4ヘッドにして、2組の別々の画像を 交互に記録すれば、2番組同時期録が可能である。 しかし、後で同時記録済みの、一方だけを消したり、 上書き録画は出来ないし、従来のVTRとの互換性は無い。 オーディオフェアか、エレクトロニクスショーでの 技術発表はあったが、商品化されたかは不明だ。 ■VHSの5倍モード ベータとのVTR規格争いにうち勝った日本ビクターのVHSであるが、 規格延長は、LPモードから始まった。当初は、標準モード だけであったが、松下と伴に、米国市場に売り込みに行ったときに、 録画時間を2倍にして、フットボールの試合が録れれば 採用してもいいと持ちかけられた。 技術確認が録れていないと渋った日本ビクターを差し置いて、 松下がやりましょうと、勝手に返事をしてしまった。 後の研究で、3倍モード(EP)でも、2倍モード(LP)と 同様の画質が確保できたので、日本国内では、標準と3倍で 行くこととなった。 その後、高音質のVHS HiFi、高画質のS-VHS、 ハイビジョン用のW-VHS、D-VHSと発展した。 そして末期には、5倍モードのビデオデッキも登場した。 VHSカセットテープのロング化は、T-210まで来ていたので、 1本のテープで、最長1.050分=17時間30分記録できるのだ。 ただ、この5倍モードは、記録トラック幅が非常に 微細なので、録画したビデオデッキでの再生しか保証されていない。 HDDレコーダーは、数百時間の記録再生が可能で、 ハイビジョン録画も可能だ。VHSは、地デジに引導を渡される。 See you next Engineer life ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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