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proud じゃぱねせ

proud じゃぱねせ

のほほんアメリカ妊婦生活

無事日本から戻って来て、翌週から仕事に復帰した。
流産しかかった事を日本から連絡していただけあって、
会社の対応は結構大げさなものだった。
長く休んだ事を詫びに副社長室に行くと、
「なんだよ、もう出て来て大丈夫なのか?」妙に心配しながらも、
「いや、戻ってきてくれて良かったよ。仕事溜まってるぞ。」と言ってくれた。
オフィスのみんなも私の妊娠を自分の事の様に喜んでくれた。

私の知り合いで国際結婚をしている日本人の奥さんたちは、
大体産婦人科の検診の度に旦那さんを伴って行くと聞いて驚いた。
私はたかが毎月の検診でのんきにいちいち仕事から抜けてもらうのは嫌だった。
英語が解らないから、というのがその理由のほとんどだったが、
私は解らない事があったら医師にもっと簡単に説明してくださいと頼んだし、
聞いた事もない単語に付いては紙に書いてもらって、インターネットで調べたりした。
だから、ウルトラサウンドの時以外にのんきに付き添ってもらったのは、
陣痛が始まった、産むその時だけだった。

そんな事が出来てしまうほど、私の妊娠期間は比較的楽なものだった。
妊娠中、つわりもそんなに酷くなく、実際吐いてしまったのは1回ぐらいだった。
後は特定の匂い(同僚の香水とか)に吐き気を催す程度だったし、
それでも実際吐くほど酷くは無かった。
だから食べた、食べた。

食べられたのは大変結構だったんだけど、
それより何より酷かったのは胸焼け。
妊娠初期から、陣痛が始まるまで、私は胸焼けに悩まされた。
いっつも胃から食道の辺りがカァッと熱くてムカついた。
げっぷが出るような出ないような感じが続く。
実際げっぷが出ると苦い胃液の味がした。

合理的なこの国では、必要な栄養はタブレット(錠剤)で取る。
出来るだけ食事から、、、と言う日本とは大違いである。
長さ2cm近くもある楕円形の妊婦用ビタミン剤を毎日飲んだ。
妊婦用というだけあって葉酸が入っているのはいいが、
何回飲んでも上手く飲み込めなくて、どうも喉に詰まった。

それ以外にカルシウムを取るように医者に言われた。
アメリカには『TUMS』と言うカルシウムの錠剤がある。
これは基本的に胸焼けを解消するための錠剤なのだが、
カルシウムのサプリメントとしても使えると言う私にピッタリの代物だった。
私は陣痛が始まるその時まで、この『TUMS』の直径1.5cm程のこの丸い錠剤を、
一日7から8個、ボリボリと食べまくった。

減量中だった私は、食べ物にいくらか気をつけていたが、
妊娠してしまえばこっちのもの。
『二人分食べなくちゃ』と言う大義名分の下、
減量のリバウンドに拍車をかけた。
のんきはとっても私に甘くて、
「具合が悪くて料理をする気がしないのなら、外に食べに行こうか?」とか、
「帰りに何か(食べるものを)買っていくよ。何が良い?」
と毎日仕事場に電話をくれた。
馬鹿者、妊娠は病気ではないのだ。
なんて格好良い事は言わなかったよ、勿論。
のんきのお言葉に十月十日(とつきとおか)、たっぷり甘えさせてもらった。

事務職の運動量なんぞたかが知れている。
それなのに、ああそれなのに、私の食欲は留まる所を知らなかった。
今まで生きてきた人生の中で、全く罪悪感を感じずに毎日あれだけ食べれたのは、後にも先にもあの時だけだろう。。。
寿司は食えなかったがな。。。

安定期に入ってからジム通いを再開したが、
正にこれ、焼け石に水。体重を減らす役には立たなかった。
それでも体を鍛えておくと出産時に楽だというので、
ジム通いと、昼休みに会社の周りを散歩するのだけは続けた。

だがしかし、ビバ・アメリカ!!ああ、アメリカ、デブ天国!!
日本では妊娠時に増えて良い体重は確か当時9kg。
今はもっと少ないらしいが、、、
驚く事なかれ、アメリカではなんと当時40パウンド(約18kg)。

そして私は臨月を過ぎてその40パウンドをクリアしそうになって、
焦って担当医に相談すると、
なんとドクター、
「心配しなくても良いわよ、それはただの目安だから、、、」
だって。
おいおい、アメリカ、良いのかよ、そんな適当で、、、
日本で体重増えすぎで医者にチクリと言われて泣いている妊婦さん達に、
申し訳が立たんだろ、それじゃ。。。



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