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2024/06/08(土)09:00

ヤンデレ製造機だったはずの義弟が、ヤンデレになって溺愛監禁してきます!

LUNA文庫(25)

​​​ 2023年7月刊 LUNA文庫 著者:ちろりんさん ​ BLゲーム『耽溺の檻』の世界に転生したことを知ったシャーロット。天使のように可憐な義弟のノアは『耽溺の檻』の主人公だった。美しいノアのハーレム形成を夢見ていたシャーロットは、ヤンデレたちから彼を守るためノアに剣を習わせることに。そのおかげでノアはしなやかな筋肉がつき、毅然としたミステリアスな雰囲気をまとう男性へと成長した。 …だが、ノアの様子がおかしい。「これで心置きなく僕に抱かれることができるね」ーー別荘に連れて来られ、ノアにそう囁かれたシャーロット。ヤンデレ製造機のはずのノアは、気づけばシャーロットに対してヤンデレになっていたのだった……。 ​     ↑楽天ブックスより、あらすじ引用 登場人物  シャーロット=前世の記憶を持つ侯爵令嬢。      ノア=BLゲーム「耽溺の檻」の主人公。 シャーロットが前世の記憶を思い出したのは11歳になったある日のこと。 母親の再婚相手、メルクリス侯爵の連れ子・ノアを紹介された時、彼の姿と名前でここが前世の自分がプレイしていたBLゲーム「耽溺の檻」の世界だと気付き、ショックを受けた。 いずれノアは無自覚ながら魔性の男として大勢の者をヤンデレ化させ愛される。 しかし、彼が愛してやまない姉・シャーロットの生死により、受けルートか攻めルートに分岐。バッドエンドにさえ入らなければ受けルートはまぁまぁ幸せな結末を迎えられる。 だが、せっかくなら自分の目で見たいのは攻略キャラ全員を落とすスーパー攻め様モードのノア。王子すら手懐けてこの国を裏から牛耳り攻略キャラ全てを従えるハーレムエンド。 その彼の姿を是非間近で見たい。 シャーロットが生き残れば受け、不幸にも亡くなってしまえば攻めルート。 スーパー攻め様モードを見たければ、彼女は何としても生き残りつつもノアを攻めキャラに育てなければならない。 1歳下の彼の子供時代は天使のように可愛らしくて大人しい性格だった。当然ながら受けルートはこのまま成長した彼が攻略キャラ達の毒牙に罹りつつも逆にノアの魅力で篭絡していくというお話が展開する。 ぶっちゃけ、これも悪くない。 攻めルートに進めたいのはまぁ好みの問題だ。 そんな邪な姉の本音に気付かず、ノアは彼女を慕い、シャーロットに言われるがまま勉強に励んで己を鍛えた。 7年後、必死な根回しのおかげでノアを攻めキャラに育て上げ、自分が殺される運命の日も何とか乗り切ったシャーロット。 婚約者のゲイリーも攻略対象の一人なので、ハーレムエンドを見るために近いうちに婚約解消を持ち掛けよう。でないと、来年にはゲイリーと結婚しないといけなくなる。 そう思っていた矢先、ノアに誘われて侯爵家所有の別荘までやって来た彼女は、到着早々睡魔に襲われ昏倒。目覚めると黄色い花を散らしたベットの上。 見るとお香のようなものまで焚かれていて、花の香と相俟って嗅いでいると何だか体が熱くなってきた。ベットの側に立っていたノアはそんな彼女を見下ろし、漸く姉さんを自分の物に出来ると恍惚とした表情を浮かべている。その顔はずっと望んでいたスーパー攻め様モードの時の。 彼の説明によれば、このお香と花には催淫効果があるらしい。 いや、あなたがこういう手段に出るのは攻略対象でしょ、それ以前にBLゲームの主人公が女に走るのはおかしいからっ。 この状態のノアに私たちは姉弟じゃないのと、尤もらしいことを言って説得しようと試みたが、そもそも血は繋がってないので法律上なんら問題は無く、世間体が悪いだけで結婚もできる。 元々、義姉のことが大好きな設定なのに、その彼女が生存したまま攻めルートに入ってしまった。おかげで男に走る理由が無い。拠って義姉を何としても落として添い遂げようとしているのだろう。 予想外のことにシャーロットは焦り、説得を続けたがノアは聞く耳持たず、彼女を篭絡しようと流石のテクニックで仕掛けて来る。 初日は何とかキス止まりで済んだが、数日もしないうちに一線を越えそうでヤバイ。 頼みの綱だった両親は姉弟水入らずで休暇を過ごしたいと上手くノアが言いくるめたと言っていたので帰宅予定日を越えない限りここには来ないだろう。 自力での脱出はお香と花のせいで体がだるいし、足首には枷が嵌められているので外に出るのは不可能。この詰んでる状況では、諦めて彼を受け入れるしかないのか。 実際、嫌いどころかノアは現状一番好きな人だ。だが、大事な弟という枠をはみ出してはいけないと理性がストップがかかる。 それにしても彼は何であんなに上手いんだろう。 まさか、モテるのを良いことにあちこち手を出して遊んでるとか?そう思い込んだ彼女は何故か胸が痛んで・・・。 ゲームの世界に転生、というよくあるパターンではありますが、それがBLゲームだったので、ヒロインは自分が恋愛対象になるはずがないと高を括っていました。 ハーレムエンドが見たいからと、自らの手で矯正を施したせいで姉大好きな弟は、彼女が結婚してしまう前にと行動に移ります。 何だかんだとシャーロットもノアを憎からず思っていたので、歯止めをかけていた理性も崩壊寸前。しかし、勝手な妄想でノアが他にも手を出しているのではと思い込み、嫉妬心に気付いた彼女は漸く、自分も異性として彼を愛していることに気付いて、ノアを受け入れます。 実際、ノア自身は彼女一筋で遊んでなどおらず単に主人公補正のテクニックだったと後に判明。恋人同士になった二人でしたが、シャーロットには婚約者がいる。 まぁ、いずれ婚約解消するつもりだったけどノアと結婚するからという理由は相手の家が抗議してきそうだな。当たり障りのない言い訳を考えていると、なんとゲイリーの方から破談にして欲しいと申し出が。なんでも、彼は浮気した挙句相手を妊娠させてしまったらしい。 責任を取ってそちらと結婚することになったと話すゲイリーに驚いていると、ほくそ笑むノアの様子が気になった。あの花とお香は随分効いたようだってまさか? ノアのしでかしに気付いたシャーロットはその用意周到ぶりにドン引き。 娘の破談に頭を抱える両親にしれっと自分が彼女と結婚するから問題ないと報告するノアに父は体裁が悪すぎると猛反対したものの、息子の人脈の広さのおかげで事業も上手く行っている手前、機嫌を損ねる訳にはいかず、渋々二人の結婚を認めるのでした。 シャーロットはハーレムにはしなくとも陰でこの国を操る裏ボスになっていた彼に改めて惚れ直したところで幕。 ヤンデレ化すると言う他の攻略対象が登場しないのであんまりヤンデレ感は無かった気もしますが、割とタイトル通りのお話だったと思います。 評価:★★★★☆

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