2006/03/31(金)09:46
自動育児器を自作してみる
王子が地上に降りて9週間が経ったが、それなりに地上に慣れてきたのか、泣かない時間が増えた。だが、やはり、ガンガン泣いて、周りの人を困らせたり、泣いて、泣いて寝付かなかったりと、王子に仕える人たちを困らせる。
そこで、王子に仕える者は、なんとか、王子の機嫌を取ろうと、様々な工夫をする。
そのような状況の中、自動育児器の自作を試みた。
育児機器のトップメーカーと言えば、アップリカだ。このアップリカは、創業者が医療の現場で、赤ちゃんに対し、あまりに手が掛かるというのに、それを省力化する機器がないということで、育児機器を作るメーカーとして起業したのが始まりだそうだ。そして、その機能や性能が認められ。そのうち世界の有名人にも使われたりして。いまや、世界のトップブランドとなった。
このような育児機器が売れるのは、やはり、王子でなくても、赤ちゃんに手を焼いている人が本当に多いからだ。
そんなことで、譲り受けた、揺れるハイローベット&チェアをベースに、タイマーで自動的に揺れる機能を付け加えてみた。
ベースになったハイローベット&チェアの後継機
これが、その全容だ。
ハイローベット&チェア下部に、15分タイマー付の金魚運動器を設置し、その間に低反発クッションを介在させることにより、適度な揺れを実現するというものだ。
ハイローベット&チェアも金魚運動器も健康器具ということもあり、敷地用がアイボリーで統一され、タイマーの長い配線が気にはなるが、なんとなく、それらしい姿になっている。
金魚運動器
低反発ポリウレタン素材のリラックスクッション
さっそく、タイマーをセットし、自動育児器に王子を載せ、スイッチをオンにした。
ドンキホーテで買った安物の金魚運動器は、古い電動ミシンが起動するときの唸りのような轟音を立て、王子を載せたベットが揺れだした。騒音は気になったが、赤ちゃんは、騒音や振動に強いという話しもあるので、きっと大丈夫だろう。
ベットの揺れは、金魚運動器の位置で、調節しながら、王子がどのような反応をするのか観察する。
動き出して、20秒ほど、王子は、何が起こったのかわからない顔をしていたが。そのうち快適そうな表情を浮かべるようになった。
おおっ、これでうまくいくと。王子を寝かせるのが楽になる。
これだけで、相方のストレスも減り、今以上におっぱいの出も良くなり、結果として王子の満足度もアップするだろう。
そういう、甘い期待が現実味を帯びてきたと思った頃、王子の表情が急変した。
どうもお気に召さないようだ。
使用中止の決定を下し、機械を止め、王子を抱きかかえると、王子は機嫌を取り戻した。
自動育児器の試作第一号は失敗に終わった。
製品開発は、最初からうまくいくことはなく、ごく当たり前の結果とも言える。開発の世界は、失敗の繰り返しなのだ。
この実験の結果、揺れの質の問題もあるのだろうが、揺れだけでは、王子は満足しないということが解った。