2006/03/30(木)07:06
人指し指の女 つり上げられたのはどっち
マグダラのマリア Mary Magdalen
Artemisia Gentileschi(1613-1620)作
1.子供を見捨てようとしている母親が、出産直後、
子供と身体的な密着をすると、
赤子を捨てる確率は著しく減ってしまう。
ヒツジとヤギの場合は、母親が出産直後に羊水をなめている間に
自分の臭いを刷り込んでしまう。
この臭いのある子のみが、母親の助けを受けることができる。
臭いのない子は、一切の援助を受けることが出来ない。
人間の場合は、赤子を捨てたい親でも身体を密着させれば、
それ以後は、「子捨ての欲望」が少なくなってしまう。
だから、母親から必要な世話を受けたければ、
だき抱える気持ちを持たせるような、
まるまるとした愛らしさが必要なのである。
我々の祖先は、「愛らしさ」によって、母親から捨てられる危機を
乗り越えてきた。
そして、いったん母親を引き寄せたなら、母親の乳房を探り当て、
思い切り吸いつづけなければならない。
この事が、母親に生理的変化を引き起こし、
母親の身体を幸福感でみたし、
子捨ての気持ちを持たないようにできるのである。
2.小さな口で乳首に吸い付くと、
母親の身体にはオキシトシンが分泌される。
血圧は下がり至福の安らぎが母親に訪れる。
そして、母親の意識が変わり、彼女は赤ちゃんから離れ難くなってしまう。
主客転倒、幼児の欲求に母親がこの時から隷属するのである。
授乳が快感となり、授乳をしないと苦痛にさえなる。
脂肪に包まれた「愛らしさ」によってつり上げられたのは、
実は、母親ということになるのである。
ところで、よくよく考えてみたら
「ナンパしたつもりが、ナンパされていた」なんて、
心当たりないですか、男性諸君。
つり上げられたのは、貴方です。そう君ですよ。
つづく
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