紫式部日記 こんな事ならぐずぐず起きていずに寝てしまったのに
「歌が真に迫らない」 「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「紫式部日記」の研鑽を公開してます。赤染衛門(あかぞめえもん)道長家女房。大江匡衡の妻。歌人で三十六歌仙の一人。栄花物語--正編の作者と伝えられる。赤染衛門集--六一四首の歌がのっているが、残念ながらわたしの琴線に触れる秀歌といえる歌はない。和泉式部の歌は難解だが心に迫るものを感じるのだが、赤染の歌を読んでいくうちに気づいたのは、赤染の歌には代作が多いから、歌が真に迫らないのではないかということである。百人一首には、家集四のやすらはで 寝なまし物を 小夜更て かたぶく迄の 月を見し哉こんなことならぐずぐず起きていずに寝てしまったのに。あなたを待っているうちにとうとう、夜が更けて、西に傾いて沈んでいこうとする月を見てしまいましたよこの歌も当たり前のことを詠っただけで秀歌とはいえない。