源氏物語〔34帖 若菜 167〕
源氏物語〔34帖 若菜 167〕「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「源氏物語〔34帖 若菜〕 の研鑽」を公開してます。彼女は光源氏との因縁から娘が皇子を産み、中宮に近い立場へと昇り、今や一族の繁栄を象徴する存在として眩しい視線を浴びていた。一行が参拝に向かう道中では、神に供えるさまざまな貢物や儀式の品が運搬され、警護も厳重だったため、周囲の景色を楽しむ余裕も少なかった。しかし帰り道では安全な上に儀礼から解放され、自由な気分で旅を味わうことができた。光源氏は、この楽しい行列に明石入道本人を加えることができなかったことを残念に思う。だが既に入道は出家して山暮らしに徹しており、世俗の栄華に関わることは今では似つかわしくなかった。むしろ入道は、娘の将来を固く信じて努力し、ついには望みをすべて叶えたのだから、その人生こそ人に模範として誇れるものであるといえる。この帰京後、さまざまな人々の間で明石母娘の運の良さが話題になり、幸福な人物を指して「明石の尼君のようだ」と表現することすら広まった。