Dog photography and Essay

2022/01/22(土)19:42

「蜻蛉(かげろう)日記」を研鑽-21

蜻蛉(かげろう)日記(284)

「どこにでも吹くいい加減な風」 「Dog photography and Essay」では、 愛犬ホープと歩いた道と「愛犬もも」との物語を公開してます。 野分は台風の古称。二百十日の頃で野の草を吹き分ける強い風のこと。 あの人は野分のような強い風が吹いて、二日ばかりしてやって来た。 台風のような風が吹いた後なら普通はどうですかと聞くでしょうに。 などと言うと何を思ったのだろうか、何気ないふりをして歌を詠む。 ことのはは 散りもやすると とめ置きて 今日はみからも とふにやはあらぬ 風で木の葉が散るように、言葉も散るのではないかと黙っていたけれど、 今日はわたし自身でお見舞いに来たではないかと言う。ので、 散りきても とひぞしてまし ことのはを こちはさばかり 吹きしたよりに もし手紙をくださったなら、風に吹き散らされても、わたしのところへ、 届いたでしょうに、東風(こち)があんなに吹いて葉を吹き届けたように。 こちといへば おほぞふなりし 風にいかが つけてはとはむ あたら名だてに 東風(こち)といえば、どこにでも吹くいい加減な風、そんな風に、 言葉なんか託せない、誰かに噂を立てられるだけだ。 わたしも負けたくないので、また歌を詠んだ。

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