Dog photography and Essay

2019/10/14(月)12:17

「枕草子(まくらのそうし)」を研鑽-38

エッセイ(1832)

「自分の身の上を嘆いて人を羨ましがり」 「Dog photography and Essay」では、 愛犬ホープと歩いた道と「愛犬もも」との物語を公開してます。 酒を飲んでわめき、口中を手でいじくり、髭のある者はそれを撫でながら 盃をほかの人に押しつける様子は、ひどく憎らしく思えてならない。 きっと、もっと酒を飲めよと言ってるのだろう。 体を震わせて、頭を振り、口角を垂れ下げて、子供たちが こう殿(国府殿)にまいりてなどを歌う時のような格好をする。 それはよりによって、本当に身分の高い人がなさったのを見たので 何とも気にくわないと思うのである。 何かと人のことを羨ましがり、自分の身の上を嘆いて他人の身の上を あれこれ言い、ちょっとしたことでも知りたがり聞きたがり、話して 知らせないと恨んで悪口を言い、また、ほんの少し聞いた事を自分が元から 知っていたるように、別の人にも調子に乗って話すのも、ひどく憎らしい。 何か聞こうと思う時に泣く赤ん坊の声。烏が集まり飛びまわり騒がしく 鳴いている音。忍んで来る人を見知っていて吠える犬も憎らしい。 やむを得ず無理な場所に隠れさせて寝かせておいた男が いびきをかいているのも憎らしい。

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