Dog photography and Essay

2021/07/24(土)20:06

私の事を言い触らさないで下さい

エッセイ(1832)

「不思議がっていろいろ言う」 「Dog photography and Essay」では、 「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。 御座(ござ)は貴人の御座所の畳の上にさらに重ねて敷く畳のこと。 心の中では、中宮様からではなどと思うが、やはりはっきりしないので 人々を出して探させたが、いなかった。不思議がっていろいろ言うが 使いの男がいないから、言ってもどうしようもなかった。 届け先を間違えたなら、また言って来るだろうと思い探さなかった。 中宮様のところに事情を伺いに参上したいけれど、中宮様でなかったら 逆に嫌味と捉え兼ねなく嫌だと思うけれど、やはり誰が理由もなく こんな事はしないであろう。中宮様に決まってると、決めつけていた。 二日ほど音沙汰もないので、中宮様に間違いなく、右京の君のところに、 こう言う事があったのです。そんな様子をご覧になりましたか。こっそりと 様子をおっしゃってください。そういう事がなかったら、私がこのように 申し上げたことを、決して言い触らさないで下さいと書いて送った。 中宮様がお隠しになっている事です。決して私が申し上げたとは、口にも なさらないでとあるので、やはり思った通りだと、確信して手紙を書いて、 また密かに中宮様の御前の高欄に置かせたところが、使いが慌てていたので、 そのまま落として、階段の下に落ちてしまったらしい。

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