Dog photography and Essay

2021/09/08(水)19:09

屋根は白銀を葺いたよう

エッセイ(1832)

「氷柱は水晶の滝が掛け渡して」 「Dog photography and Essay」では、 「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。 屋根は白銀を葺いたようで、氷柱は水晶の滝などと言いたいような、 長いのや短いのが、わざわざ掛け渡しているように見えて、とても 言葉では言い尽くせないほど素晴らしく感じた。 下簾(すだれ)も掛けない車が、簾をとても高く上げてあるので、車の奥まで 差し込んでいる月の光に、薄紫、白いもの、紅梅など、七、八枚ばかり 着ている上に、濃い紫の表着の鮮やかな光沢が、月に映えて美しく見える。 そのかたわらに、葡萄染の固紋の指貫に、白い単衣をたくさん重ね、山吹色や 紅の衣などを外にこぼれるように着て、直衣のとても白い紐を解いており 直衣がはだけて下に垂れ、その裾が車からひどくこぼれ出ている。

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