2022/10/26(水)10:10
紫式部日記 何も分からない若宮を殿が抱き上げ可愛がる
「若宮が殿におしっこをひっかける」
「Dog photography and Essay」では、
「愛犬もも」と「紫式部日記」の研鑽を公開してます。
若宮は何もわからないころなのに、殿が抱き上げて可愛がられるのは、
もっともで結構なことである。ある時、若宮が殿におしっこを
ひっかけられたのを、殿は直衣の紐をといて脱がれ、
御几帳のうしろで火にあぶってお乾かしになる。
殿は、ああ、若宮のおしっこに濡れるのも、いいものだな。この濡れたのを、
あぶるのも、ほんとうに思い通りにいったような気持ちだと、喜ばれる。
初孫におしっこをかけられて喜ぶ道長の人間性に共感する紫式部。
中務の宮家との縁 中務(具平親王は村上天皇第七皇子で当年四十五歳)の
宮家のことを、殿は長男頼通と具平親王の娘隆姫との結婚を一生懸命切望され
わたしをその宮家に縁故のある者と思われて、いろいろ相談なさるのも、
ほんとうのところ、さまざまな思案にくれることが多かった。