2024/03/07(木)07:30
源氏物語の紫式部日記68 姿格好とても堂々としていて現代的な容姿
〔68〕とても清楚な人で背丈もちょうどよい
「Dog photography and Essay」では、
「愛犬もも」と「源氏物語の紫式部日記」の研鑽を公開してます。
宮の内侍(橘良芸子/たちばなのおきこ)は、とても清楚な人で、背丈もちょうどよいほどで、座っているとき、姿格好、とても堂々としていて、現代的な容姿で、細かに、とりたてて素敵だとは思えないが、とても清楚で、すらりとしていて、中高な顔立ちで、黒髪に映えた顔の色合いなど、ほかの人より優れている。頭髪の格好、髪の生えぐあい、額のあたりなど、華やかで愛嬌がある。
ごく自然にありのままにふるまって、気立てなどおだやかで、つゆほどもやましいところがなく、すべてあんなふうでありたいと、人の手本にしてもいい人です。風流がったり気取ったりはされない。宮の弁侍までは式部より上位の女房。人物批評にも敬意と憧憬の念がうかがわれ、式部のおもと(橘忠範の妻)は、宮の内侍の妹。ふっくらし過ぎるほど太っている人で、色はとても白く艶やかで、顔は整っていて趣がある。
髪も非常に美しく、長くはないので、付け髪などして、宮仕えしている。出仕の当時はその太った容姿が、とても美しかった。目もと、額のあたりなど、ほんとうにきれいで、微笑んだところなど、愛嬌もいっぱいだった。当時、肥満はかならずしも美人のマイナス条件ではなかったようで、適度のふっくらとした愛らしさはむしろ好まれた。