Dog photography and Essay

2024/10/05(土)10:20

源氏物語〔8帖 花宴 5〕

紫式部と源氏物語(158)

源氏物語〔8帖 花宴 5〕 「Dog photography and Essay」では、 「愛犬もも」と「源氏物語8帖花宴(はなのえん)の研鑽」を公開してます。 女房たちが起き出して廊下を行き来する音が聞こえ始め、二人は静かな時間を続けることができなくなった。源氏は仕方なく、扇を彼女に置いてその場を去った。源氏の寝室に戻った時、彼の周りの女房たちは、彼の度重なる忍び歩きに対して皮肉を交わすが、源氏はその女性の美しさに心を奪われ、眠れない夜を過ごしていた。源氏はその女性が誰であるのかを推測し、女御の妹である五の君か六の君ではないかと考えることができるが、もし六の君であれば、東宮に嫁ぐ予定であるため、関係を持ったことが気の毒なことになったと悩む。この場面は、源氏の若さゆえの奔放な恋愛模様を描く一方で、宮廷内の複雑な人間関係や、恋愛にまつわる運命の巡り合わせが表現されている。 源氏が右大臣の娘の誰かとの関係に心を悩ませ、宮中での宴や日常生活を通して複雑な感情が交錯している様子が表現されている。源氏はその一人との手紙のやり取りを考え、なぜ連絡方法を教えてもらえなかったのかと思案するが、これも彼女に対する惹かれを示している。続いて、藤壼の隙のなさと昨夜の弘徽殿(こうきでん/清涼殿の北にあり、皇后・中宮・女御などの住居)の油断しやすさを比較し、源氏は軽蔑の念を抱く場面があり、その後の宴では、源氏が十三絃の箏(こと)を演奏する場面が描かれ、宴の雰囲気が昨日よりも穏やかだったことが語られている。源氏の心は、弘徽殿の人が去ったかどうか気になり、そちらに飛んでいた。 源氏は良清や惟光(これみつ)に見張らせ、北の御門に車が来たこと、そしてその車には弘徽殿の実家の人々が乗っていたことが報告された。ここで源氏は胸の高鳴りを感じるが、相手の女性が誰であるかを知るための方法や、右大臣に知られて婿としての立場を得ることが果たして良いことなのかを深く考えた。結婚することの危険性や、関係が進展しないことへの耐え難さなど、彼の葛藤が強調されている。その後、源氏は二条院に思いを馳せ、長く帰らないことが姫君にとってどれほど寂しいことかと気にかける。源氏が手にした扇には、薄様の桜色で霞んだ月が描かれており、その風情が源氏の心に残った。

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