徒然草/二百十五段の二 夜なので変な格好でも良いから早く来て
「あたふたしているうち」「Dog photography and Essay」では、「愛犬もも」と「徒然草の201から247」の研鑽を公開してます。二百十五段の二入道様に呼ばれ、すぐに行くと伝えたが、あたふたしているうちに、また、最明寺入道様の使者が来て、直垂(ひたたれ/武士の平服が鎌倉以降正装)など、ありませんか。夜なので変な格好でも良いから早く来てくださいと言う。(電車が大好きで凄い力で電車に向かおうと吠える)よれよれの直垂で家にいたままの普段着の格好で参上すると、入道様は、銚子とお猪口を取り揃えて待っていた。この酒を独りで飲むのが寂しくて、貴公を呼んだが、酒の肴がない。人はもう寝静まっているので、何か肴にふさわしいものがないか、どこまでも探してきて貰えないかとおっしゃる。紙燭(しそく)を灯して隅々まで探し求めるうちに、台所の棚の上に、味噌の付いた素焼きの器を見つけ出し、探すと、これを見つけましたと申し上げると、この味噌で十分だと言って、気持ちよく何杯か酒を飲み、興に乗られ、あの時代は、そんなものだったと大仏宣時は申された。