2020.02.23

「枕草子(まくらのそうし)」を研鑽-166

(29)
カテゴリ:エッセイ
「酒の肴などを取り寄せなさい」

「Dog photography and Essay」では、
「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。



殿が、中宮のお子様だと言って人前に出しても、おかしくはないななどと
おっしゃるのを、どうして中宮様にはそういうお産が今までないのかと
気がかりだったが、未の時(午後二時頃)に、筵道(えんどう)を敷く間もなく
帝がお召物の衣ずれの音をさせてお入りになった。



中宮様もこちらの母屋のほうにお入りになった。そのまま御帳台にお二人で
お入りになったので、女房もみな南の廂に衣ずれの音をさせて出て行くようだ。
廊に殿上人がとてもたくさんいる。殿の御前に職の役人を呼ばれて殿は、果物や
酒の肴などを取り寄せなさい。みなを酔わすのだなどとおっしゃる。



本当にみな酔って、女房と話を交わす頃には、お互いに、おもしろいと
思っているようだ。日が沈む頃に帝はお起きになって、山の井の
大納言(藤原道頼/伊周たちの異腹の兄)をお呼びになり
ご装束を着用なさってお帰りになる。



桜の直衣に紅の衣が夕日に映えているのも美しいが、恐れ多いので
これ以上書かないことにする。山の井の大納言は、ご縁の深くない
お兄様としては、中宮様ととても仲よくしていらっしゃる。





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Last updated  2020.02.23 14:38:02
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