2020.02.25

「枕草子(まくらのそうし)」を研鑽-168

(22)
カテゴリ:エッセイ
「梅の花が散った枝を持って来て」

「Dog photography and Essay」では、
「愛犬もも」と清少納言のエッセイ枕草子の研鑽を公開してます。



殿上の間から、梅の花が散った枝を持って来て、これをどう見ると言うので
私はただ、早ク落チニケリと答えたら、その詩を吟じて殿上人が黒戸に
とても大勢座っているのを、帝がお聞きになり平凡な歌を詠んで出すよりは
こういうのが勝っている。うまく答えたものだとおっしゃった。



二月の末頃に、風がひどく吹き、空が真っ黒で、雪が少しちらついている頃
黒戸に主殿司(とのもりづかさ)が来て、お伺いしていますと言うので
近寄って、これは公任(きんとう)の宰相殿のお手紙ですと
持って来たのを見ると懐紙(ふところがみ)に



すこし春ある 心地こそすれ (少し春のような気がする)と書いてあるのは
本当に今日の天気に、とてもよく合っていて、この上の句はとても
つけようがないと思い悩んでしまう。公任殿と一緒にいらっしゃるのは
どなたたちと尋ねると、これこれのお方たちですと言う。



みな恥ずかしくなるほどの立派な方たちの中で宰相への返歌を
どうしていい加減に言い出せるものかと、自分一人で考えるのは
苦しいので、中宮様に見ていただこうとした。帝がいらっしゃっていて
おやすみになっている。主殿寮の男は、早く早くと言う。





TWITTER

Last updated  2020.02.25 20:10:57
コメント(22) | コメントを書く