|
カテゴリ:TVの話題
メカ兵衛
(ソニー・コンピュータエンタテインメント社のCG) 地球より5億光年離れたエドゥン星から遣わされたロボット。 ある日突然,一行の目前に天空より宇宙船が舞い降り,中からロボット現れる。 八兵衛「なんでい。鉄の塊が現れやがった。しかも動きやがる。こいつぁ,気味が悪いや。」 メカ「驚かせてすいません。皆様の活躍ぶりを耳にして参りました。どうか話を聞いてください。実は・・・」 最初は,一行も変な者が現れたものだが旅の余興にちょうどよいという風情で聞いていたが、やがて顔色が変わることになる。 エドゥン星もかつては絶対王政の時代が続いたが,やがて民主主義の時代に移行していたのである。 ロボットを遣わした者はかつての王の子孫であり,失われた権威というものを学習し,これを復興させようとしていたのである。 そして,その象徴ともいえる一行の下にロボットを遣わし,調査にあたらせようとしたのだ。 黄門「みんしゅしゅぎとは・・・聞き慣れぬ言葉じゃが。」 メカ「要するに,市民が一番偉く,その代表が政治を行うという考え方です。」 助「何だと。民が一番偉いとなっ。何を生意気なっ(本音)。」 格「上様あっての民草ではないのか。民草風情に何ができようか(心底本音)。」 黄門「左様。そのような考えは,こちらの世では謀反という大罪にあたります。どうやら無法者に国を取られてしまったようですな。よろしい。ついていらっしゃい。権力というものをその目に焼き付けて帰るがよいでしょう。」 その後,黄門様一行は行く先々で印籠をふりかざして悪人退治を繰り広げた。 (途中,地方の小役人レベルの悪役(ガッツ石松)が,印籠を理解できず「何よ,ただの薬入れじゃないの。」などと言いつつも,ひれ伏す上司の姿を見て自分も慌ててひれ伏すというほのぼのハプニングもあり。)。 メカ「素晴らしい。特に印籠が刀剣よりも効果があるところがパーフェクトです。」 黄門「分かりましたかな。これがお上の威光というものです。はぁーっはっはっはっは。」 メカ「それでは私はそろそろ帰らなくては・・・」 しかし,その時,エドゥン星の民主勢力から派遣されたロボットに,一行の目前でメカ兵衛は襲撃を受ける。 メカ兵衛もこれに応戦し勝利するが,致命傷を負う。 志半ばで破壊され,機能停止寸前のメカ兵衛から八兵衛はメモリを託される。 八「こいつをお前の殿様に渡せばいいんだなっ。よし!」 と言うが早いか,八兵衛は,メカ兵衛が乗ってきた宇宙船に乗り込む。 この男,殿様の使いというメカ兵衛の立場に自らの立場を投影し,いつしか情が移っていたのである。 助「おい,八,無茶するな!」 八「なあに,すぐに帰ってきますぜ。」 メカ「ありがとう,八兵衛さん・・・オートワープ航行で,約1時間後にはエドゥン星に到着します。」 八「任せておけって! お前の殿様をよろこばせてやるぜ!」 八兵衛を乗せた宇宙船は,瞬時に宇宙(そら)の彼方へ消えていった。 エドゥン星・・・別名「炎の星」。地表温度1000度。気温880度。 八兵衛の時空を超えたうっかりぶりに呆れる草木もいなかった。 今回はクリスマス特別企画として,SFで攻めてみました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年12月24日 05時18分19秒
コメント(0) | コメントを書く
[TVの話題] カテゴリの最新記事
|