水戸黄門の新キャラを考えてみたの巻(その3)
最近,実際の水戸黄門の方が変だ,という話を小耳に挟み,危機感を抱いている いがPであります(嘘)。で,今回の新キャラはこれ。人ちがいの菊丸(えなりかずき)武士の子。父の仇討ちの旅に出ている。父親の文五郎(柳葉敏郎)は下級武士ではあるが太平の世に文官としての教養、学問が求められることを見据え、菊丸に勉学を奨励するが、その将来を見届ける前に命を落としてしまう。菊丸は母親のお鶴(木村多江)に命ぜられ、仇討ちの旅に出たものの、日頃のガリ勉がたたり極度の近視の上、母親からは仇討ちの相手の特徴などは一切知らされておらず、また、基本的に頭が悪いため、通行人をはじめ、老木、牛、馬のたぐいにも父の仇と叫びながら討ちかかっていくので迷惑この上ない。偶然通りかかった黄門様一行にも討ちかかるが、助格に軽く組み伏せられてしまう。シリーズ中、毎回1度は討ちかかってきては一行を驚かせる。回が進むうち、視聴者から「あの子供は何者か。」との問い合わせがくる頃を見計らい、黄門様が事情を聞くシーンが放送され、仇討ちの事情が明らかになり、視聴者の涙を絞る。助「助太刀したいのはやまやまであるが、そんな雲をつかむような話ではなあ。」菊丸「母上は、片端より仇らしい者に討ちかかれば、そのうち真の仇に行き当たるであろうと申しております。」格「なんだそりゃ。」黄門「うーん。いろいろな意味で気の毒な子じゃ。」八兵衛「それにしても無責任な母親もいたもんだなあ。」木の陰からその様子を見ていたお鶴は、心を痛めていた。実は文五郎は妾宅で腹上死したのであるが、これを恥じたお鶴は本当のことを菊丸に言うことができず、ついつい嘘を教え、仇討ちを命じてしまったのである。家を飛び出していった菊丸が、ひょっとしたら、不名誉、恥、狂おしいまでの嫉妬という見えない仇を討ち取ってくれるのではないか、という妄想に近い期待感が、そうさせてしまったのかもしれない(何それ)。とはいえ、心配のあまり、菊丸の行く先々を、木陰から見守っていたのだった。その後,一行の関知しないところで,黄門様に討ちかかった科により,母子共々捕らえられ刑死する。また、菊丸の家は断絶し、土地屋敷は水戸藩が没収。その後、黄門様の妾宅として使われることになる。菊丸の口癖「頑張っておれば,きっと努力は実ります。」そうか。よし,勉強勉強っと。