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碁法の谷の庵にて

2018年04月05日
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テーマ:ニュース(76499)
カテゴリ:その他雑考
大相撲の春巡業において,土俵に上った舞鶴市長が倒れた際に女性の方(報道によれば看護師の資格をお持ちとのこと)が救命活動を行っていた所,アナウンスで「女性の方は土俵から下りてください」と言ったということで大炎上しています。
 舞鶴市長は現段階では意識はあるそうで,快癒を祈るばかりです。

 一部で女性が邪魔に見えてしまい、どいてくれと言う趣旨だったのでは?と言う説も見ましたが,映像で見る限り「男性がお上がりください」と言う発言とセットなので,趣旨は女人禁制を通そうとしていたものと判断せざるを得ないでしょう。


 私個人は,それを踏まえても、アナウンスした行司が気が動転してアナウンスしてしまった,と言う相撲協会側の説明は一理あると思っています。
 大相撲において人が倒れる、しかも競技におけるケガでなく来賓が倒れるという事態自体そうそうあるものではないと思われるので,マニュアルなどもなく(あるいはあったとしても完全に頭に入っている訳ではなく)どうしていいか分からない。
 そんな時に何らかの原因でふと脳内に女人禁制の文字が浮かんだとすれば,問題のある対応を取ってしまったというのも分からない訳ではありません。
 
 市長の搬出後に塩がまかれたということですが,塩をまくこと自体が問題と言うより,その前のアナウンスが問題があった故に塩をまいたことまで問題にされただけで,その前に問題がなければ塩をまくことは仕方ないのではと言う感覚もあります。
 一生懸命頑張った人が仕事上やむなく残したものを「非難する」ことがあってはなりませんが,「片づける」という対応を取ることは悪いことではないと思う訳です。


 想定外の事態が起きた時にパニックになり,後から思い出せばとても適切とは言えない顔から火が出るような対応を取ってしまうということは,具体例は申し上げられませんが私にもありますし,助けていただいたこともあります。
 その時のことを思い出すと,女性の方降りてくださいと言ってしまった行司がパニックになってしまったというのは十分考えられ、(今は反省しているという推測が大前提ですが)個人的には同情すらしている所です。


 ただ,今回の件に関して大炎上になってしまった原因も考えてみた方がよいと思います。
 相撲協会が暴力事件,相撲賭博などで信頼がなくなっていたというのも相当大きいかと思われるのですが,もっと早く事態の収拾に努めることが出来たのではないかと感じることもあります。

 今回,市長は一先ず無事に搬出され,巡業も中止にならなかった訳です。
 再開前に

「市長の快癒をお祈りすると同時に救命に協力いただいた皆様には感謝いたします。なお,先ほどは当方も気が動転してしまい失礼なことを申し上げてしまいました。深くお詫びいたします。」


とアナウンスしていればどうだったでしょうか。

 もちろん適切とは言えず,それでも批判的な声が上がることは避けられないでしょうが,パニックで口を滑らせてしまっただけで「人命より女人禁制が大事」と言うような価値観が原因であるというような批判には少しでも答えることが出来たはずです。
 また,何も行司一人でイベントを行っていた訳ではなく,スタッフ全員が市長について行ってしまったわけでもないと思われます。そうすると,行司自身がパニックになってしまったとしても,周囲が一旦落ち着かせ、誰かが問題点を指摘すれば、すぐにきちんとしたお詫びをするという機会はあったはずなのです。
 
 トラブルが起きるとその様子を動画でtwitterに投稿する人が多数出ている(先述のアナウンスもtwitterで流れていました)現在,そういった対応がとられていればtwitter上や報道で流れたと思われ,ないということは会場でのお詫びなどはやっていないと判断するのが穏当かと思います。(間違っていたならすぐにも撤回いたします)
 つまり,事態が発覚し,お詫びが出たのは巡業の終了後

 誰もアナウンスが問題と指摘しなかったのか,誰かが指摘したけれどつい軽く考えてしまったのかは分かりません。(全員が100%正当と考えていたなら問題外)
 しかし,この初動の遅れが致命的な遅れになり、相撲協会全体の品位がより深刻に問われる結果となってしまったのではないでしょうか。



 なお,ここまで書いたことは相撲協会や行司の方にかなり好意的に見て書いていると思います。

 しかし,自身が、あるいは組織の誰かが口を滑らせることは起こることです。
 口を滑らせてしまった時に迅速な対処をしていれば、「問題はあるが、あくまで個人の問題(パニックによる、過失による…)。次はこんなことのないようにしてくださいね」で済まされ、深刻な問題には至らず済む例も相当数あるはずです。
 こちら側のミスが原因の炎上には可能な限り迅速な対応が求められる,ということをこの件で認識して頂ければと思います。






最終更新日  2018年04月05日 18時17分36秒
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