優勝はワークフォースでした。英ダービーを圧勝したものの、キングジョージでは5着に敗れ、今回の凱旋門賞では低評価でしたが、見事に英ダービー馬の名に恥じない走りを見せました。キングジョージからの直行になりましたが、英ダービーのパフォーマンスから潜在能力は高いと見て、凱旋門賞を勝つ可能性があると思っていました。英ダービーと凱旋門賞の勝利でカルティエ賞年度代表馬にはほぼ間違いなく選出されるでしょう。ワークフォースの父King's Bestの産駒は今年、日本のダービーも勝っているので、今年か来年、ジャパンカップに来てくれると日本馬と良いレースをしてくれそうです。今後の去就に注目したいと思います。
2着は日本のナカヤマフェスタ。フォワ賞で2着だったので、今回も上位にくるのではないかと思っていましたが、予想通りに良い走りを見せてくれました。エルコンドルパサーは勝ち馬に半馬身差されてしまいましたが、今回はアタマ差。実に惜しい2着でした。ただ、3着のサラフィナには2馬身半の差をつけ、直線でのワークフォースとの叩き合いは英ダービー馬に優るとも劣らない走りでした。客観的にレースとしても今年の欧州ベストレースとも言えそうです。僅差の惜敗に悔しさもありますが、世界最高峰のレースで欧州の優駿と互角に渡り合ったことは日本人として誇りに思います。勝ったワークフォースは3歳で斤量約56kg、4歳のナカヤマフェスタは約59.5kgで、約3.5kgの差があります。日本のGIでは3歳と古馬との斤量差は2kgなので、もし日本でのGIと同じ斤量差であったらナカヤマフェスタが勝っていた可能性があるのではないかと思います。そのような白昼夢では、せめて想像上だけでもナカヤマフェスタを勝たせてあげたいです。次走はジャパンカップでしょうか。宝塚記念では伏兵としての参戦でしたが、次は1番人気になりそうです。これからも良い走りを見せてほしいと思います。
ヴィクトワールピサは7着でした(8位入線から繰り上がり)。直線の短い皐月賞で勝ち、直線の長い東京優駿では上位2頭に離された3着。前走のニエユ賞で4着に敗退したので、ヴィクトワールピサは長い直線のコースはあまり得意ではないと思い、凱旋門賞では勝ち負けできないのではないかと思っていたのですが、その通りになってしまいました。“来年も挑戦”という話が上がっているようですが、来年は直線の短いアメリカのGIに挑戦してほしいと思っています。アサクサデンエンの半弟なので、マイルのレースを使ってみるのも良さそうです。自分がヴィクトワールピサのオーナーならば、来年はアーリントンミリオンとBCマイルに挑戦させたいです。次走はジャパンカップでしょうか。勿論、有馬記念にも出走させると思いますが、皐月賞と同じ舞台の有馬記念なら勝ち負けが期待できそうです。
凱旋門賞(G1)の結果