国家の品格
藤原正彦 新潮新書日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社会の荒廃を食い止めることはできない。いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである。すべての日本人に誇りと自信を与える画期的提言。
この本を読んだのは、これで三回目か四回目だと思います。この本に書かれている考え方が全て正しいかどうかはわかりませんが、欧米の考え方、主にアメリカの考え方や文化に染まっている現代の日本において、このような純和風の考え方は新鮮に感じますし、やはり日本人としてはそう考えたいと思わせてくれます。毎週のように美術館や博物館、あるいは画廊やギャラリーで、日本美術を観て、古今の日本美術が西洋美術に優るとも劣らないと実感しているので、日本独自のものが西洋に劣っているとは思えず、それ故にこの本に共感できるのかもしれません。品格ある日本、品格ある日本人でありたいと思います。
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国家の品格