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2019/02/03
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 交流電流は周波数で成り立っているため、一瞬たりとも止まっていることが即ちできない。常に発電を続けていなければならない、というそのことが深夜電力料金制度を誕生させた。電力需要が大幅に減った深夜に於いて、発電タービンの回転数を減らすことが許されない立場の電力会社は、電力需要が急減する深夜の時間帯に限って、割引料金を適用する契約を誕生させた。需要水準が下がっても一定の発電を続けていなければならない立場の電力会社にとって、需要が急減した時間帯に於ける電力供給にも、安定的に送電していることを義務付けられているのだから、発電を停止することは許されないことであるからだ。

 

発電を継続している場合に於いても、周波数が乱れるだけでブラックアウトを発生させる、という事実を北海道電力が自ら立証したのは、つい三ヶ月ほど前のことに過ぎない。発電所は需要が急減した場合であっても、所定の発電量を維持することが義務とされ、勝手に発電装置の回転数を落とすことが、まったくできなくなっていた。ひとたび周波数変動を引き起こしてしまったなら、異なった周波数をもつ交流電流を、単線上で混在させてしまうことになかねない。長時間の広域停電が発生するのは、その結果として送電系統が安定性を失ったとき。その際短絡による火災を伴うと、電力輸送の復旧は大幅に遅れてしまうことになる。

 

 止まっていることが本質的にできない交流電流だからこそ、低廉な深夜電力料金を制度化してでも、経営資産を換金する必要に電力会社は縛られている。これと同じ事情が節電努力からその意義を失わせ、電力会社の収益率を大きく引き下げ、得べかりし収益を失う結果へと繋がった。電力業界はこのところ、節電を消費者に求めなくなっている。交流電流の性質と限界を国民が知るに及べば、秘密主義を貫いてきた過去が罪へと切り替わる可能性が高まる。世界中のあらゆる電力会社は、このような事情からカミングアウトすることが、永久にできない立場に置かれてしまっていた。だが大気中の二酸化炭素濃度が一方的に上昇していたのだから、いつかどこかで問題が詳らかになることは確実だった。それまでは真相を告白することを、敢えて避けておくのが無難である、とそう決め込んだ方針の決定が窺えるようになっていた。

 

 周波数に拘束されている交流電流でなければ、再生可能エネルギーを有効裏に活用することは、いとも容易にできていた。だが交流電流を選択したというそのことが、電力会社を最終的にドン詰まりへと負い詰めることとなったのだ。交流電源は永久磁石の配置を工夫することで、一定の頻度で電流が流れ出る方向を切り替えている。このようにして磁場を変化させてやると、起電力を高める効果が生み出せる。更に磁束密度の設定次第で、その効果を人為的に高めることも可能となる。この複合効果を利用することで、変圧が可能な交流電流を、自在に誘導することができるようになっている。

 

交流のメリットは変圧が容易である、というその一点にあるのではなく、電流を増やす能力も併せもっている。昇圧することで電流値を引き下げれば、送配電線上で生じる電気抵抗で失う熱損を、大きく減らす効果も引き出せる。高圧化すればするほど長距離送電が有利にできる、という特徴をもつということが世界中で評価され、エジソンとテスラによる直交論争で、交流を推したテスラに軍配が上がるという結果をなった。だがそのことがいま、温室効果ガスの濃度上昇を、執拗に加速させることともなったのだった。

 

 変圧が自在にできる交流電流は、電力輸送にとってたいへん重宝なものとなり、その特性を生かすことによって、収益を効率よく高めることが可能となった。アップトランスとダウントランスを組み合わせると、電力を再生産するだけでなく増幅効果さえ引き出せる。電信柱を繋いでいる配電線は、単一の電源が生み出した電力を、補給することなしに延々と、山頂や津々浦々の隅々にまで、果てしなく伸ばすことを可能にした。励磁電流をゼロボルトへと引き込むことで電位差を大きくとり、電流密度を最大化する効果をうまく引き出している。高圧側の励磁電流を接地させても、ほぼ等量の電流を二次側に誘導することができるため、電流の再生産と増幅操作の同時利用が可能となった。

 

変圧装置は誘導電源という機能をもっているため、一次側コイルに電流を流すと、二次側のコイルに同程度の電流を誘導することができる。同じ方法で、増幅する効果も同時に引き出せる。周波数変動が発生してしまうと、変圧装置を含む送電システム全体が機能しなくなる。このためどんなに優れた外部電源を導入したとしても、火力発電所で燃やしている化石燃料の消費量を、まったく減らすことができなくなっていた。周波数とは、回転数が定めるものであるからだ。再生可能エネルギーを有効に機能させるためには、火力発電所で燃やしている炭化水素(メタン)を減らさない限り、どのような環境性能も発揮することはできない。この事情が環境投資から有効性を奪い去り、投下した資本のすべてを損失へと振り替え、温室効果ガスの濃度上昇を着実に進めさせている。火力発電所で燃やしている化石燃料を撤廃しない限り、温室効果による気候変動は文明に祟り続ける。






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最終更新日  2021/02/01 11:22:44 AM
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