いいこと探検家の人生冒険ポジティブ日記

◎先賢に学ぶ
　『環境問題解決・生き方の智慧』 その４１



趣旨については、「この日記」をご覧ください。




●真理を説く者への戒め



偏見を固執して、「これのみが真理である」と宣説する人々、
････かれらはすべて他人からの非難を招く。

また、それについて一部の人々から称賛を博するだけである。　　 　　


【ブッダ：スッタニパータ】




世の中には、「宇宙の真理とは････」とか「宇宙法則とは････」と
自信たっぷりに説く人がおられます。


「すごいなあ」と感心します。


私にはとても「宇宙の真理」を語る資格はありません。



というのは、「宇宙の真理が分かったぞ」と悟ったような感覚が
あって小躍りしていると、少したってからそれが「自分の思い
込み」だったことに氣づくことが多いからです。


「宇宙の真理」と思ったことが、実は「宇宙真理のごく一部に
すぎなかった」ということも実に多いのです。


分かれば分かるほど分からないことが多くなり、宇宙の巨大さに
おののくばかり。


いつもそうです。


これでは「宇宙の真理」など、永遠に到達しそうにありません。


「実のところ、宇宙の真理なんて存在しないのかもしれない」と
思ってしまいます。


宇宙は宇宙としてあるがままに存在するだけで、

「わらわの真理とは････」

などと主張していません。


私たち人間が、宇宙の一つの側面を見たり感じたりして、それを
真理として認識するのではないでしょうか。


その上、それを言葉で解説することで、さらに限定された断片に
なってしまいます。


だから「宇宙の真理」は人の数だけ存在します。



現時点の私は、もし「宇宙の真理」があるとすれば、それは
ただ「在る」ということのような氣がしています。


これが私の限界で、これ以上はまだ分かりません。


いや、分かる必要があるのでしょうか。


「分かる」ことは「分ける」ことですから、分かろうとすること
自体が真理から遠のく結果になるのかも知れません。


だから、分からなくてもいいのではないか。


････ああ、だんだん分からなくなってきました。


この辺で止めることにします。



さて、「宇宙の真理とは････」と説く人は、一体どんな覚りを
得て、どのような境地に立っているのでしょうか？



ところで、上のお釈迦様の言葉は、

「本当に真理を悟っている人」

がいかに少ないかを暗にほのめかしているように思います。


私自身は、ある「氣づき」を得て「それがすべて」と錯覚し、
それに固執してしまい「思い込み」に変容し、そしてついには
「囚われ」に堕することが多かったというのが現実です。


「素晴らしい氣づきだね」と、なまじ他人から称賛されるもの
ですから、本人は悦に入ってしまいます。


しかし、称賛するのはほんの一部の人にすぎません。


実は、多くの人から（「それは、違うよ」という無言の）非難の
嵐を受けていたのです。


今思い出してみると、周りが見えていなかったことに氣づきます。


これからは「これのみが真理だ」ということは、決して言わない
ようにしよう！


今の私にできることは、これしかありません。




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