テーマ:オーディオ機器について
カテゴリ:真空管
ドイツVALVOのL491Dという真空管を紹介します。
![]() 真空管が入っている箱。本物かどうかは不明です。 ![]() プレートが水平に取り付けられています。 ![]() 五極菅で、さらに横倒しで両側から電極を支えていますので細かな構造になっています。 ![]() フィラメントは -→〇 I ←- I ←- I -→ I 〇←- という感じで折り返されています。 点灯してみるとその様子がわかります。 ![]() めっちゃカッコいいです!! ただ、水平にフィラメントを張ってあるということは...これってフィラメントが垂れる傾向にあるわけで、複雑な気持になります。 でもカッコいいは正義です! L491Dの規格表は見当たりませんでしたが、同等管のE443Nの規格表はありました。 真空管(Electron tube) 規格表データベース「E443N」規格表です。 プレート損失12Wは本当でしょうか?? 怖いので「10Wそこそこ」と仮定しておきます。 それと、「同等管というものが全く同等であるか」は...どうなんでしょう。 微妙に作りが違う物であれば電気当然特性が変わりますので。 とにかくetracerで三結特性を測定してみましょう。 240VでIp+Ig2が30mA流れるところ、そしてEfは4.0Vと3.8Vで確認します。 Eg2は規格より40V程高いですが、Ep以下なので損失としては大丈夫なはずで、そこまで高圧ではないので放電の危険もなさそうです。 ![]() 【1本目】 Ef=4.0V, If=1.11A ![]() Ep=240V Eg1=-50.3V Ip+Ig2=30.14mA Ig2=4.70mA rp=1926Ω gm=1613μS μ=3.1V/V Ef=3.8V, If=1.06A ![]() Ep=240V Eg1=-49.9V Ip+Ig2=30.19mA Ig2=4.70mA rp=1963Ω gm=1590μS μ=3.1V/V 【2本目】 Ef=4.0V, If=1.11A ![]() Ep=240V Eg1=-54.0V Ip+Ig2=30.23mA Ig2=4.16mA rp=1805Ω gm=1630μS μ=2.9V/V Ef=3.8V, If=1.06A ![]() Ep=240V Eg1=-53.7V Ip+Ig2=29.92mA Ig2=4.12mA rp=1866Ω gm=1595μS μ=3.0V/V Efを0.2V下げてもIpカーブがが倒れない、良好なエミッションです。 そしてバイアスが深いですね。 gmはそれほど高くないのでバイアスが深い割にはrpは低くないというか...。 手持ちのTP4100に似ていますが、TP4100のほうが感度がずっと高いです。 TP4100もE443N類似管と云われていますが、今回のL491Dと全然違いますね。全く互換性はありません。 私はE443Nを持っていないので、何をリファレンスとして「同等」「類似」「似て非なるもの」とするかはわかりませんが...。 とにかく、エミッションも大変良好なミントコンディションです。 譲って頂いた方には感謝です。 |
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