U4Hという真空管
デンマークM.P.PEDERSENのU4Hという真空管を紹介します。製造時期が異なるためか、プレートが管に収まる位置が異なります。電極構造そのものは同じです。オーソドックスな2点吊りフィラメント。フィラメント点灯。箱はこんな感じです。M.P.PEDERSENに関しては、U4E8という真空管を参照ください。U4ABと見比べてみます。左がU4AB。プレートはU4Hが若干大きめかな。LK4110と見比べてみます。プレートほぼ同じ大きさかな。さて、このU4H、規格が見当たりません。EU Valve「RE604の各種同等管他」と4tubesの「TELEFUNKEN TUBE DATA + Equivalent types List」が参考になりそうです。U4Hは、Pd=12W, Ef=4V, If=0.9A, Ep=400V, Eg=-30V, Ip=26mA, Ra=4.0kΩ, gm=2.0mA/V, μ8.0V/VRE 614は、Pd=12W, Ef=4V, If=1.0A, Ep=400V, Eg=-36V, Ip=30mA ra=2.5kΩ, gm=2.7mA/V, μ=8.0V/V上記の記事を見ますと、LK4110よりもrpが高そうですね。etracerで特性を測定しましょう。380Vで25mA流れるところを見ます。【1本目】(プレートが上の方に付いているほう)Ef=4.0V, If=1.10AEp=380VEg=17.9VIp=25.01mArp=3908Ωgm=3152μSμ=12.3V/VEf=3.8V, If=1.06AEp=380VEg=17.9VIp=24.96mArp=3918Ωgm=3152μSμ=12.3V/V【2本目】(プレートが下の方に付いているほう)Ef=4.0V, If=1.11AEp=380VEg=17.9VIp=25.10mArp=3940Ωgm=3061μSμ=12.1V/VEf=3.8V, If=1.07AEp=380VEg=17.9VIp=25.00mArp=3991Ωgm=3032μSμ=12.1V/V測定結果から、やはりLK4110よりもrpが高い真空管であるということがわかりました。380Vの25mAで14kΩのトランスを使うとして約1Wですが、0.5Wも出れば十分でしょう。寿命を考えるとIpはもう少し低い方が良いかもしれません。