カテゴリ:オーディオ
実は...夏場は真空管アンプを使いません。熱いので。
というわけで、我が家は10W程度の半導体アンプを使ってます。 2003年春に購入したSCA-7511の初期型(10W型)です。 初代はまだ現役です。(下の写真左) 2007年にICをBPM-7110HSから新型のBPM-7120SPに交換。 長年使っていてスイッチとボリュームの接触不良も出てきたため、自分で交換しています。 ![]() そして今回、購入したのはSCA-7511 MK4です。(上の写真) 18年ぶりの更新です。 MK4は、7511シリーズの最終型とのことです。 このケース内に入る部品点数がギリギリとなったらしいです。 ![]() 初代とMK4の違いは、使っている部品点数が初代(BPM-7110HS搭載)から約5倍ということ。 そして価格も3倍近いです。買うとき、泣きそうになりました。(マジで) 元々7511はエントリーモデルでしたが、いつの間にかコンパクトなハイエンドモデルという位置づけになってしまいました。 現在のエントリーモデルはCAPシリーズです。価格も7510や初代7511より少し安いくらいですね。 そして動作温度も異なります。 初代は「少し暖かい」程度でしたが、MK4は「普通に暖かい」です。 部品点数も多いですし、出力も初期型は最大10W、現行機は最大15Wなので。 ただし、ある程度の暖かさで安定しますし凄く熱いわけではないので、この暖かい状態で中の回路が熱安定してくれる感じなのかな。 早速音楽を聴いてみましょう。 ヤヴォル・ゲノフの演奏で、ジョヴァンニ・ジローラモ・カプスペルガー(1580年~1651年)の作品、そしてジョヴァンニ・ザンボーニ(1664年~1721年)の作品。 ![]() 素晴らしい音楽ですが、日本ではあまり知られていないです。 もっと評価されても良いような気がします。 続いてニコロ・ピッチンニ (1728年~1800年)とロベール・ド・ヴィゼー(1650年~1725年)の作品を。 ![]() こちらも日本ではあまり知られていないようですね。 リュートはギターよりも音は小さいため、教会など残響の多いところでの録音が多いです。 素朴でどこか仄暗い音色が、私にとって魅力に感じます。 そんなリュートの響きが染み入るように耳に入ってきます。 とても純度の高いアンプです。 ジャズも聴いてみましょう。 ステイシー・ケントのコレクション2。 ![]() ゾクッとしました。ヴォーカルに何というかリアリティのようなものがありますね。 ちょっとうまく表現できません。 MK4は、7511シリーズ「らしさ」もありますが、初期型よりずっと音の密度が高くなりました。 それはコッテリした密度の高さではなく、透明度が高いからより高密度で音が通る感じです。 うん、透明度が違うかな。 初期型は入力に2SK389のシンプルなバッファが入っていましたが、今回のMK4はSATRI専用設計のHBFBCというバッファが入っています。 SATRIは電流入力ですので、新しいバッファIC回路では電圧を電流に「正しく変換」して電流入力のSATRI-ICに繋げているのだろうと思います。 初期型のいかにも「FET2個で下側を定電流にした普通のバッファで、ちょっと抵抗を付けてみました」というシンプルな回路であるがゆえの癖を嫌っての改良だと思われます。 MK4の音の違いは、もちろんSATRI-ICの進化(精度の向上)もありますが、このバッファ部分にも音のグレードアップの秘密があるかもしれませんね。 しかし、今まで愛用していたSCA-7511初期型も優秀ですので、どちらも大切に聴いてゆきたいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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