カテゴリ:真空管
なぜ人は同じ過ちを犯すのか。
なぜ人は失敗から学習しないのか。 また、わけのわからない真空管を買ってしまいました。 その名は12S3S(12C3C)。 ![]() ふーん、ただのソビエト製真空管じゃないかと思ったあなた!! これを見て絶望して下さい。 ![]() このピン配置。 絶望しかありません。こんなソケット見たことありませんし有っても高いと思います。 真空管を下から見て、 下の3つ並んだピンの右側から1番とすると、 1番ヒーター(下側の右) 2番カソード(下側のまん中) 3番ヒーター(下側の左) 4番プレート(上側の左下) 5番プレート(上側の左上) 6番グリッド(上側の右上) 7番グリッド(上側の右下) といった配列です。 詳しくはFrankさんの資料室の12S3Sの資料を参照願います。 ヒーターは12.6V0.1A。 UHFの発振、増幅などに使用される真空管のようです。 端子から最短距離で各電極に繋ぐため、管の下ベッタリに寝かせた構造です。 では、etracerで測ってみましょう。 ![]() とりあえず1本だけ測ったIpカーブを。 ![]() 8本測りましたがとにかくバラつきます。 Ep=150Vを掛けてEg=-3.5Vの固定バイアスのとき、 Ip=12~23mAくらい rp=2760~3500Ωくらい gm=4000~4500μSくらい μ=10~15くらい Ipを合わせると近くはなりますが、それでもgmが結構違ったり。 とにかくバラツキが酷いです。 総括しますと、この12S3S(12C3C)という真空管は、 ・ピンが他の真空管と互換性が全く無い ・とにかく感度のバラツキが凄い。 ・直線性が悪い ・μが10~15程度なので前段1段のみの増幅用としては使えない ・Ep150Vでは殆どパワーが出ないので電力増幅用では微妙 電圧増幅にも出力用にも使いにくい、そしてソケットも入手困難な真空管を買ってしまいました。 ピンを半田付けしてオクタルのプラグに取り付ける(12J5と同じピン配置にするとか)手もありますが、それでもオーディオ用途としてはかなり使いにくい球です。 rpが低いので次段をパワフルにドライブ出来ますから、そういうつもりでの使い方は良いと思います。 出力段として使うならイヤホンくらいは鳴らせるでしょう。 いやまぁ、使えるけど...そこまで頑張って使いたいか?ってやつですね...。 気に入らない人がいたら、これを送りつけて絶望のどん底に落としてやろうと思ってます。 (それは酷い嫌がらせだ...) 今回のまとめの一言。 なんでこんな真空管を買ってしまったのだろう。
Last updated
Jan 2, 2023 06:22:34 PM
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