カテゴリ:真空管
AUDIOROMYのM-828Aという829Bを使ったアンプです。
今年の春頃、何となく見た目が格好良かったので7万円くらいで購入しました。 ![]() 829Bの内部2ユニットをプッシュプルで使ったアンプです。 カッコイイです。 ![]() 実はこのアンプ、届いて音出ししたら音が歪んでいて「うわ、失敗した!」と思ったのですが...。 「ひょっとして、この音、バイアス調整ズレでトランスが直流磁化して飽和した歪みじゃない?」と思い、裏蓋を開けて電圧を測ると予想通りズレていました。 そして中のVRを回してどちらも25mAになるよう調整し直したら綺麗な音になって決着。 中華アンプは難しいです。 詳しくはEngineering Radioの記事と、 M-828A回路図、 あるいはPopular-hifiの記事 どちらの回路図が正解でしょう??? 私がVRを調整した感じではどちらもBIASでBALANCEは無かったので、Engineering Radioの記事が正解かもしれません。 とにかく中国製アンプはバージョンアップが結構あるので、わからないんですよね。 Engineering Radioの回路図を見るとプレートからドライバーのプレートに帰還抵抗が入っています。(カップリングコンデンサを介してP-G帰還となってます) それとオーバーオールの帰還もかけた、マルチループフィードバックになっています。 終段のグリッドリークには150kΩです。これ以上低くするとドライバーにとっては負荷が重くなってしまいます。 プレート電流はそれぞれ25mAを両ユニットに均一に流れるよう、内部のVRで調整します。 1.2Ωで当たると0.03V(30mV)です。 このVRが困りもので、僅かに動かすだけで電流が変わります。 ここはVR+抵抗に変更するか、多回転VRに変更すべき箇所でしょうね。 829Bはユニットのバラツキが結構ありますので、球ころがしはバイアス調整必須です。 829Bの電流過多による赤熱を防止するLM317による電流制限回路をカソードに挿入の記事はとても良いなと思いました。 ・LM317の「1番ADJ」はアースに。 ・LM317の「2番OUT」は33Ωと82Ωの並列接続(23.53Ω)を介してアースに。 ・LM317の「3番IN」を829Bカソード3番4番(記事の4番5番は誤記と思われる)に。 実は一箇所だけ物凄く気に入らないところがあって、 私は、こういうの嫌いなんですよ。 ![]() メーカーがこれをやっちゃいかんと思います。 ここはチューブで保護してあげる予定です。 このアンプの音質ですが、 ニュートラルではあるものの、やや硬質な部分も持ち合わせており、やや神経質な音色に感じるときもあります。
Last updated
Nov 15, 2022 07:41:35 AM
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