カテゴリ:真空管
帯状疱疹の痛みによって意識がもうろうとしているうちに、さらに1台アンプを落札してしまいました。
12A5プッシュプルアンプです。 ![]() なんでこのアンプを買ったかというと、 ダブルヒーターなんです。 ![]() SYLVANIAはシングルヒーターと言われていますが、実はこのアンプに使われている12A5はSYLVANIAの刻印でダブルヒーターす。 ![]() 刻印でなくプリントになってからシングルヒーターになったのかもしれません。 その他、RAYTEHEON、TUNGSOL、KEN-RADはダブルヒーターと言われていますが、これも時代によってはシングルになっているものがあるかもしれませんね...。 シングルヒーターとダブルヒーターの違いはわかりませんが、以前紹介したARCTURUSの42のようにgmが若干異なるかもしれません。 構造が異なりますから。 因みにSYLVANIAの12A5とARCTURUSの12A5(手持ちは1本しかありません)と似た構造です。ひょっとして同じ工場での製造??? ![]() 12A5に関しては球球コレクションの記事に書かれています。 規格に関しては真空管(Electron tube) 規格表データベースの12A5規格表を参照してください。 ヒーターは12.6V0.3Aで、センタータップを使用すると6.3V0.6Aでの点火も可能です。 プレート損失は8Wちょっとあります。 12A5は2A5の12V版ではありません。42族とは全く別の種類の真空管です。 そもそも12A5は市場に出回っているものが少なく、しかもダブルヒーターが4本揃っていることは希です。 私がどうしても欲しい真空管があるときの方針です。 ![]() このアンプの回路は、初段5670(1/2)にPK分割には5670パラです。 NFBが掛かっていて、この回路だと若干ゲイン不足のような気もします。 12A5三結はプレート電圧が180V程度なのにグリッドバイアス-30V以上を要求するバイアスの深い球です。それゆえ大きなスイングが必要になります。 さて、このアンプの音は... リュートなどの音楽は問題がありませんが、大編成のものは全く駄目です 何かが物足りない気がします。設計そのものが原因か、小さな出力トランスの問題か..。 アンプの造りですが、先日紹介した6BL7のアンプよりは見劣りしますが丁寧に作られています。 32000円程度で買えたので大変お買い得といって良いでしょう。 何よりSYLVANIA刻印の12A5が4本揃っているわけです。 さて、この12A5なる真空管は何者なのか、 etracerで調べてみましょう。 1本目 ![]() ちょっと高圧側に不安あり。 Ep=180VでEg1=-35Vのとき、 Ip(+Ig2)=24.50mA Ig2=3.95mA rp=1327Ω gm=2709μS μ=3.6 2本目 ![]() Ep=180VでEg1=-35Vのとき、 Ip(+Ig2)=28.81mA Ig2=4.31mA rp=1445Ω gm=2465μS μ=3.6 3本目 ![]() Ep=180VでEg1=-35Vのとき、 Ip(+Ig2)=25.96mA Ig2=4.26mA rp=1586Ω gm=2295μS μ=3.6 4本目 ![]() ちょっとカーブがおかしいです。 Ep=180VでEg1=-35Vのとき、 Ip(+Ig2)=29.01mA Ig2=4.64mA rp=1496Ω gm=2304μS μ=3.4 5本目はARCTURUSのものです。 ![]() Ep=180VでEg1=-35Vのとき、 Ip=25.16mA Ig2=3.91mA rp=1559Ω gm=2356μS μ=3.7 全体的に悪くない特性だと思います。 5kΩ~7kΩの負荷で静かにならすイメージでしょうか。 出力はそれほどとれません。出力電力のクラスとしては42より41クラスに近いでしょうか。 何よりも三結でのrpの低さは魅力的でしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 4, 2023 05:48:38 PM
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