カテゴリ:真空管
手持ちにRCAの1619(8本)とNEOTRON(フランス)の1619(8本)があります。
![]() NEOTRONのほうが太いです。放熱面では有利かな。(総面積が広いので) 規格はFrankさんの資料室の1619規格表を参照下さい。 送信管として開発された物らしいです。 なので直熱管としてすぐに送信開始できる仕様となったのでしょう。 追記: manado06氏のブログの1619の記事も参照ください。 オーディオ用途としては数十年前の無線と実験で紹介されてから、価格の安さもあって飛ぶように売れましたが、いつしか下火になりました。 あまり良い音でなかったのでしょうか...。 ではetracerで三結特性を調べてみましょう。 ![]() RCAの1619(サンプル1本のみ) ![]() Ep=300VでEg1=-17Vのとき、 Ip(+Ig2)=38.38mA Ig2=4.17mA rp=2425Ω gm3907μS μ=9.5V/V NEOTRONの1619(サンプル1本のみ) ![]() Ep=300VでEg1=-17Vのとき、 Ip(+Ig2)=40.15mA Ig2=5.01mA rp=2508Ω gm3687μS μ=9.2V/V どちらの1619も8本ずつ計測しましたが38mA~46mA程度に収まっています。 特性を見る限りでは直線性もそれほど悪くないです。 rpが高いのでパラシングルなど2本使いが良さそう。 私ならパラにして5kΩのトランスにすると思います。 パラPPでしたら、NFBなしでも十分なDFになるのではないかと思います。 因みに、RCAの1619の出来ばえ、歩留まりは良いとはいえず(いや、ハッキリ言って悪いです)、数割がこのような特性でした。 ![]() ![]() ![]() これの落とし穴は300Vの-17V付近のみでの動作は全く問題ないことです。(チューブチェッカーで合格でもカーブトレーサーでは異常なIpカーブを描く) 今回は譲って頂いた方がストックをお持ちでしたので、NG品を交換してもらい、ほぼ問題ない特性のものを揃えられました。 1619のアンプで音が悪いものは、もしかしたら真空管がNGかもしれません。 少なくともRCAの1619に関しては歩留まりが悪い(2~3割が動作はするけれどオーディオ用途では使えない)としか言い様がないですね。 軍用の球なので不良は交換と割り切っているのでしょう。また、オーディオ用途でもありませんですので、これは仕方の無いことかもしれません。 対してフランスNEOTRONはetracerの測定で全て問題ない特性を出しています。 1619に関してはフランス軍の勝利です。 フランス国歌斉唱!!
Last updated
Jan 4, 2023 05:48:15 PM
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