カテゴリ:真空管
CV57という真空管、
なんとなく外見がカッコイイから買ってしまった真空管です。 ![]() めっちゃカッコイイですよね!! ヒーターを灯すと、更にカッコイイと思いませんか? ![]() めっちゃカッコイイですよね!! ところが.... この真空管に触れたとき、私の頭の駄球アンテナがピピピッと反応したのです。 このCV57に何か駄球の気配を感じます...。(駄球は好きです!) ebayで購入ボタンを押したときは私はまだ気付いてませんでした。 私はこの球がカッコイイから買ったんだと思っていたのですが、それは間違いで、 駄球好きの私は、自然と駄球の魔力に引き寄せられていたのです。 まるで誘蛾灯に引き寄せられる蛾のように.....。 このCV57... 211や845と同じジャンボUVソケットを持つ立派で大柄なバルブですが、 Frankさんの資料室のCV57規格表をみると、 最大プレート損失15W、最大スクリーングリッド損失2.5W ちょっとショボくない? 図体デカくてこれ? まさに竜頭蛇尾 いや、きっと十分なマージンをとっての規格にしているんだ。 そうに違いない....。 どちらにせよ15Wとは考えられないです。見るからに少なくとも30W級のプレートを持ってます。 そもそもプレート損失15Wでは12.6V1.75A(6.3V換算なら3.5Aです)のヒーター電力と釣り合いません。 ですので多少は無理が利くと思います。 そして接続ですが、ヒーターの片側とカソードが共通です。 使いにくいじゃん いや、きっと何か重要な理由があるんですよ。 そもそもこの子ははオーディオ用途の真空管ではありません。 (オーディオアンプ用途だと一寸使い勝手が悪いとかそういう話です。回路のヒーター系統を工夫すれば問題ありません。) 気を取り直してetracerで三結特性を測定しましょう。 【1本目】 ![]() Ep=280VでEg1= 65.5Vのとき、 Ip(+Ig2)=45.26mA Ig2=24.89mA rp=1005Ω gm=3318μS μ=3.3V/V ![]() Ep=280VでEg1= 65.7Vのとき、 Ip(+Ig2)=44.88mA Ig2=5.07mA rp=1162Ω gm=2800μS μ=3.3V/V gmはそれほど高くないですね。 rpも1kΩを切らないです。 そして.... 直線性が悪いです。 そもそもオーディオ用途の真空管ではありません! これでいいんです。みんな違ってみんないい。 このCV57をまとめて言うと... 図体の割にプレート損失が小さく、ヒーター馬鹿食いするし、バイアスは深くて使いにくいし、直線性は悪い。 唯一の救いは見た目がカッコイイこと。 これは「King of 駄球」「駄球の殿堂入り」の予感....。 しかしながら、直線性が悪くてもそれは頭打ちした歪みと違うので、音の響き方が違うとかそういう差になります。決して割れたような歪み音ではないのです。 場合によっては心地よい音の場合もあります。 初段にセミリモートカットオフ管を好んで挿して楽しむファンも居るくらいですから、直線性が全てではありません。 CV57で画像検索すると、これでアンプを作っている人は確かに居ます。 シングルではなくプッシュプルで。 パワーよりも直線性の悪さを補う目的でプッシュプルにしているのかもしれませんね。 なるほどそれは有効かもしれません。 まぁ、何だかんだ言って 駄球大好き!! \(^o^)/ そして私の駄球探しの旅は続く.... (わざわざ探すなよ)
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