カテゴリ:真空管
TUNGSRAMのOP70/1000という真空管を紹介します。
![]() 形状は、ナスを長く引き延ばしたような感じです。 以前紹介したP41/800と同じですね。 フィラメントは3点で吊っています。 ![]() あまり見かけない真空管ですが、一体何者なのか....。 今回もetracerを使って解き明かしていきます。 規格はRadiomuseumのOP70/1000紹介記事とFrankさんの資料室の規格表が参考になります。 それ以外に資料が無く、自作アンプの記事も見かけない、ちょっと謎球ですね。 規格表ではフィラメントは10Vの1.5A、プレート損失は75Wです。 前回紹介したMC1/60、E.60M、3X75B(TM100)に類似していますが、フィラメントが10V1.5であるため、そこだけは全く互換性はありません。 そのほかの電気特性は似通っていると言われています。 では、etracerで探っていきましょう。 ![]() Ep=700VでIp=80mAになるところで測定します。 なお、フィラメント電圧は10.0Vと9.5Vの2種類で測定します。 【1本目】ロットNo.481B Ef=10.0V, If=1.50A ![]() Ep=700VでEg=-38.5Vのとき、 Ip=80.11mA rp=2009Ω gm=5315μS μ=10.5V/V Ef=9.5V, If=1.44A ![]() Ep=700VでEg=-38.5Vのとき、 Ip=80.09mA rp=2007Ω gm=5319μS μ=10.6V/V 【2本目】ロットNo.489B Ef=10.0V, If=1.51A ![]() Ep=700VでEg=-39.0Vのとき、 Ip=89.81mA rp=2009Ω gm=5273μS μ=10.6V/V Ef=9.5V, If=1.44A ![]() Ep=700VでEg=-39.0Vのとき、 Ip=79.69mA rp=2013Ω gm=5279μS μ=10.6V/V 特性はよく揃っています。 rpは2kΩですね。 今まで測定したMC1/60、E.60M、3X75B(TM100)とは、rpやバイアスだけで見ると、下のような関係です。 rpは高い方から、 E.60M(2.4kΩ) OP70/1000(2.0kΩ) MC1/60(1.9kΩ) 3X75B(1.65kΩ) バイアスは浅い方から、 E.60M(30V) MC1/60(36V) OP70/1000(39V) 3X75B(41V) フィラメント電圧は10Vですが、その他に関しては近似しています。 共有できるアンプを作るのも面白いですが、フィラメント電圧だけは気をつけたいですね。(一瞬にして数十万円の真空管が昇天します)
Last updated
Jan 14, 2023 07:31:25 PM
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