カテゴリ:真空管
英国MAZDAのPP3/250という真空管を紹介します。
![]() 以前紹介しましたPX4の類似球と云われています。(完全互換ではありません) 形状は茄子型ですが、以前紹介しましたGO20のように少し頭の潰れた茄子型になっています。 トップに「PP3/250, BVA, MAZDA, MADE IN ENGLAND」と書かれていますね。 ![]() フィラメントは4箇所で吊っています。 ![]() 規格はFrankさんの資料室のPP3/250規格表を参照ください。 ネーミング的に250V耐圧かと思われますが、規格表では新型PX4同様に300Vの耐圧があります。 たぶん最適な(無難な)動作点は280Vかなと...。 Epが280VでIpが39mA流れる点で測定します。 フィラメント電圧は4.0Vと3.8Vの2点です。 【1本目】 Ef=4.0V, If=0.93A ![]() Ep=250VでEg=33.2Vのとき、 Ip=39.03mA rp=1337Ω gm=4269μS μ=5.7V/V Ef=3.8V, If=0.89A ![]() Ep=250VでEg=33.0Vのとき、 Ip=38.97mA rp=1363Ω gm=4207μS μ=5.7V/V 【2本目】 Ef=4.0V, If=0.96A ![]() Ep=250VでEg=33.4Vのとき、 Ip=39.02.mA rp=1273Ω gm=4570μS μ=5.9V/V Ef=3.8V, If=0.91A ![]() Ep=250VでEg=33.3Vのとき、 Ip=39.25mA rp=1289Ω gm=4557μS μ=5.9V/V ヒーター電流が若干少なくgmも規格に対して若干低いので疲れ気味なのかなぁともいえますが、それでもまだgmが余裕で4200以上もありますし、IpカーブはEf3.8Vでもタレる気配は全くないので、十分な性能が出ていると思います。 2本とも大体数値は揃っていますから「中古良品」と行って良いかも。 そもそもPP3/250を所有できること自体が奇跡に近いようなもので、少なくとも私は大満足です。(PP3/250はPX4属の中では希少な部類で、市場の其処此処にゴロゴロ転がっているものではありません) rpはPX4の1kΩや4XPの1.2kΩより高い1.4kΩ。 中古なのでメーカー製造当時の新品状態でのチャンピオンデータのようにはいきませんが、新品であってもPX4よりrpが高いような気がします。 パワーより歪率を重視すると7~8kΩくらいのトランスにしたいところです。(挿し換えで使う場合、PX4にとっては軽すぎる負荷になりますが....) バイアスもPX4より浅めですね。 PP3/250はPX4の「同等」というより「類似」というカテゴリになると思われます。(差し替えはできると思いますが全く同じではない) 希少な真空管を手にする機会に巡り会えて、私はとても恵まれているなぁと感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 15, 2023 03:02:41 PM
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