カテゴリ:真空管
とある方からお譲り頂いたGECのDA100。
大きな箱に入っています。 古典管は新品でも劣化して放電の恐れもありますが...結論から申しますと、750Vまでの通電テストOKでした。(ホッとしました) 規格は、Frankさんの資料室のDA100規格表を参照ください。 この写真を見るとわかるのですが、プレートの内側に支柱が左右1本ずつ立っています。 これはグリッドを支える柱です。 この構造からDA100は新型DA30等とは異なり、純三極管であるといえます。 乱暴な言い方をするとイギリスの845みたいな感じす。 フィラメントに通電すると、僅かな隙間からフィラメントが見えます。 本当に暗く光っているので明るい所ではわかりません。 では、etracerで測定してみます。 Ep=700VでIp=100mAが流れるところで測定します。 なお、フィラメント電圧は6.0Vと5.8Vの条件で測定します。 【1本目】(7451) Ef=6.0V, If=2.12A Ep=700VでEg=-94.5Vのとき、 Ip=100.07mA rp=1173Ω gm=4616μS μ=5.4V/V Ef=5.8V, If=2.07A Ep=700VでEg=-94.4Vのとき、 Ip=99.93mA rp=1176Ω gm=4584μS μ=5.4V/V 【2本目】(7502) Ef=6.0V, If=2.12A Ep=700VでEg=-95.6Vのとき、 Ip=100.48mA rp=1194Ω gm=4505μS μ=5.4V/V Ef=5.8V, If=2.07A Ep=700VでEg=-95.5Vのとき、 Ip=100.19mA rp=1202Ω gm=4451μS μ=5.4V/V とても良好な測定結果となりました。 因みにフィラメント電力は規格表ですと6V2.7Aですが、実測では6Vで約2.1Aでした。 もしかしたら途中で仕様変更しているのでしょうか..。 皆さんのお手持ちのDA100は如何でしょうか? rpが1.2kΩなのでトランスは3.5~5kΩが推奨となるのでしょうが、私なら5~7kΩのトランスを選定するかなぁ。 少し高めの設定のほうがより低歪みになります。(あまり寝せるとプレート損失のラインから外れることがあるけど、そこまではみ出ることはまずありえない) しかし効率は悪くなりますしDF的にもどうかなという感じです。そのあたりはトレードオフの関係なので、「どちらの音が好きか」で決定してよいと私個人は考えます。 そもそも...なのですが、スピーカーは準抵抗ではありません。動いた振り戻しで起電力がアンプに入ります。プラスにもマイナスにも。 それを考えると「大体これくらい」でも良さそうですね。(笑) プレート損失が845並に大きいですし、前記の通りrpも十分に低い球です。 つまりパワーを出そうと考えなければ、300V~500Vでもアンプとして立派な動作をさせることができます。 真空管ファンの世代交代が進む中、「そんな動作ではDA100の本領を発揮しない」ではなく、「折角のDA100をしまっておかず使ってあげよう」「手元のDA100と一緒に音楽を楽しもう」という考え方が出てきても良いと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 29, 2023 04:28:19 PM
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